【新部署設立の狙いは?/顧客の要望に素早く対応】
大林道路は今年4月に本店営業部、環境技術営業部、プロジェクト推進部を統合し、「営業企画部」を新設した。初代の旗振り役を担う安井洋執行役員営業企画部長は「営業部門全体の情報を掌握し、顧客の要望に素早く対応することが新部署設立の狙い」と説明する。顧客に喜んでもらえるような同社独自の特殊工法や技術力を生かした提案によって、社長方針にも掲げられている「挑戦し続け、大林道路のファンをつくる」の体現を目指す営業部門としての施策を聞いた。 “大林道路の顔”ともなる営業部門として、営業部、再生可能エネルギーや管更生などに関する環境技術営業部、官公庁工事といった重点物件に関わるプロジェクト推進部の三つを合わせて設立し、既に数カ月が経過しているが、「目標としているスピーディーな情報の一元化の達成に向けて順調に動き出している」という。
建設市場が堅調に推移する中で、工事に対応できる人手や物資の不足といった課題の解決を図る。「働き方改革により時間外労働の上限規制が適用される中で、顧客に迷惑を掛けることのない体制を組むことが営業企画部のあるべき姿」との認識を示し、「発注状況を集約して情報をいち早くキャッチし、各支店や工務部ほか、各部門と迅速に連携していく。全国的に施工時期、状況、規模を把握して、パズルのように組み合わせていく」構えだ。
得た情報は各部署とスムーズに連携するため、情報を一元化するデジタルツールの導入などにより、アクセスしやすくする体制を強化する方針だ。
実際、全国の営業部を含めた管理体制の構築に着手しており、「さらに効率良く情報を引き出せるシステムに改良していきたい」と先を見据える。具体的には、「全国の発注状況をデータベース化し、民間顧客から発注される工事の情報を入力すると、発注の形式、時期などが分かり、各地の受注状況や各支店の人員の状況を本社で一括管理して情報共有するシステムにしたい」と明かす。
「大切な顧客に喜んでもらい、大林道路にまた仕事を依頼したいと思ってもらいたい」と力を込め、管更生工事や高強度繊維補強セメント系複合材料(VFC)『スティフクリート』の床版上面増厚工法といった技術の展開にも挑戦し続ける。
このほか、降雨を舗装に保水させ、その雨水を湿潤舗装から蒸発させることで、ヒートアイランド現象を抑制する多機能舗装「ハイドロペイブ」をアピールするほか、ICTを活用した自動施工などの展開にも力を入れたいと語る。
また、今年からは新卒採用で営業職の募集を始めた。「営業職を志望する学生の増加や、多様性の観点から募集枠を新設した。文理関係なく募集しており、志望者は多くいる」と好感触を得ている。
* *
(やすい・ひろし)1990年3月追手門学院大経済学部経済学科卒後、同年4月大林道路入社。2023年4月執行役員大阪支店副支店長などを経て、25年4月から現職。「何事も自然体」であることを大切にしている。約30年の営業職の経験を持つ。関西での勤務が長く、「阪神・淡路大震災の復旧現場に勤務したことが印象に残っている」。趣味は観葉植物、アクアリウム。観葉植物と水槽を組み合わせたアクアパルダリウムも気になる。66年11月14日生まれ、58歳。
大林道路は今年4月に本店営業部、環境技術営業部、プロジェクト推進部を統合し、「営業企画部」を新設した。初代の旗振り役を担う安井洋執行役員営業企画部長は「営業部門全体の情報を掌握し、顧客の要望に素早く対応することが新部署設立の狙い」と説明する。顧客に喜んでもらえるような同社独自の特殊工法や技術力を生かした提案によって、社長方針にも掲げられている「挑戦し続け、大林道路のファンをつくる」の体現を目指す営業部門としての施策を聞いた。 “大林道路の顔”ともなる営業部門として、営業部、再生可能エネルギーや管更生などに関する環境技術営業部、官公庁工事といった重点物件に関わるプロジェクト推進部の三つを合わせて設立し、既に数カ月が経過しているが、「目標としているスピーディーな情報の一元化の達成に向けて順調に動き出している」という。
建設市場が堅調に推移する中で、工事に対応できる人手や物資の不足といった課題の解決を図る。「働き方改革により時間外労働の上限規制が適用される中で、顧客に迷惑を掛けることのない体制を組むことが営業企画部のあるべき姿」との認識を示し、「発注状況を集約して情報をいち早くキャッチし、各支店や工務部ほか、各部門と迅速に連携していく。全国的に施工時期、状況、規模を把握して、パズルのように組み合わせていく」構えだ。
得た情報は各部署とスムーズに連携するため、情報を一元化するデジタルツールの導入などにより、アクセスしやすくする体制を強化する方針だ。
実際、全国の営業部を含めた管理体制の構築に着手しており、「さらに効率良く情報を引き出せるシステムに改良していきたい」と先を見据える。具体的には、「全国の発注状況をデータベース化し、民間顧客から発注される工事の情報を入力すると、発注の形式、時期などが分かり、各地の受注状況や各支店の人員の状況を本社で一括管理して情報共有するシステムにしたい」と明かす。
「大切な顧客に喜んでもらい、大林道路にまた仕事を依頼したいと思ってもらいたい」と力を込め、管更生工事や高強度繊維補強セメント系複合材料(VFC)『スティフクリート』の床版上面増厚工法といった技術の展開にも挑戦し続ける。
このほか、降雨を舗装に保水させ、その雨水を湿潤舗装から蒸発させることで、ヒートアイランド現象を抑制する多機能舗装「ハイドロペイブ」をアピールするほか、ICTを活用した自動施工などの展開にも力を入れたいと語る。
また、今年からは新卒採用で営業職の募集を始めた。「営業職を志望する学生の増加や、多様性の観点から募集枠を新設した。文理関係なく募集しており、志望者は多くいる」と好感触を得ている。
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(やすい・ひろし)1990年3月追手門学院大経済学部経済学科卒後、同年4月大林道路入社。2023年4月執行役員大阪支店副支店長などを経て、25年4月から現職。「何事も自然体」であることを大切にしている。約30年の営業職の経験を持つ。関西での勤務が長く、「阪神・淡路大震災の復旧現場に勤務したことが印象に残っている」。趣味は観葉植物、アクアリウム。観葉植物と水槽を組み合わせたアクアパルダリウムも気になる。66年11月14日生まれ、58歳。