UAV調査技術試験飛行隊を結成/隊員26人に任命書交付/九州整備局九州技術 | 建設通信新聞Digital

10月21日 火曜日

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UAV調査技術試験飛行隊を結成/隊員26人に任命書交付/九州整備局九州技術

ドローン(雄蜂)を模したロゴ
 九州地方整備局九州技術事務所は、UAV(無人航空機)調査技術試験飛行隊「Qgi-Hornets(キューギホーネッツ)」を結成した=写真。航空局の許可・承認を受けた隊員が技術開発と人材育成の観点から同局のUAV部隊「BlueHawks(ブルーホークス)」を支援する。日本各地で災害が頻発・激甚化する中、一日も早い災害からの復旧・復興を果たせるよう技術力の底上げを図る。 17日に福岡県久留米市の同事務所で結成式を開き、隊員26人に任命書を交付した。隊員は、UAV操作に関する同局の内部資格でB+以上(GPS〈全地球測位システム〉を付けずに8の字飛行できる)を持つ同事務所の職員で構成する。自動航行や目視外・夜間飛行ができる最難関のS級(通称・トップガン)資格者は5人。1年ごとに任期を更新する。
 主な活動は、UAVの専門的な運用知識や操縦、操作技能の育成、各種DX(デジタルトランスフォーメーション)ツールと連携した現地調査、広報利用のための試験飛行。結成前から活動を始めており、国家資格審査コースの簡易高速設営キットや災害調査操縦練度維持のための訓練コースを開発。今年8月の熊本豪雨災害では、AR(拡張現実)グラスを使った急峻(きゅうしゅん)な被災箇所の調査手法を短期間で確立し、ブルーホークスが撮影した写真や3次元点群データを補完した。
 結成式で、新保二郎所長は「航空自衛隊のブルーインパルスのような役割を果たせるように日々研さんを重ね、安全第一で活動してほしい」と激励した。
 田実良一隊長は「ブルーホークスをはじめとした技術力の向上と人材育成に力を入れ、一日も早い災害からの復旧・復興に向けた対応に当たりたい」と意気込みを語った。
 同局は、2013年度にUAVの導入・運用を開始し、14年度に4段階の内部資格制度を設け、ブルーホークスを創設した。内部資格者は300人弱。このうちS級資格者は約20人となっている。26年11月で内部資格制度の認証が切れるため、無人航空機操縦者技能証明制度への移行が目下の課題となる。