政府は、17の戦略分野で先行して検討している主要な製品・技術について官民投資ロードマップの素案をまとめた。27の製品・技術に関し、目標や施策パッケージを示した。防災・国土強靱化の分野では、自動施工や遠隔施工、インフラ老朽化対策、災害リスク評価など防災技術の方針をまとめた。海外展開の目標として、2030年度までに日本企業の防災分野の海外売上総額を2兆円に引き上げることとし、24年度の1兆円からの倍増を目指す。
国内の経済安全保障や海外市場の獲得可能性、関係技術の革新性の観点から、各戦略分野で官民投資の優先的支援が必要な61の製品・技術の官民投資ロードマップをまとめる。10日に開いた日本成長戦略会議の第3回会合では、このうち先行して検討を進めた27の製品・技術についてロードマップの素案を示した。
防災・国土強靱化については、危機管理投資として第1次国土強靱化実施中期計画の施策を進めるとともに、最新のデジタル技術を活用した防災技術の開発や海外展開に取り組む。防災技術の具体例として、次期静止気象衛星やスーパーコンピューターによる気象予測、人工衛星データを活用した漏水検知、建設機械の遠隔施工、水処理などの防災資機材を挙げた。
研究開発を通じて商品化やサービス提供に取り組み、現場での実装を目指す。その中で需要が生まれ新たな防災技術を開発していくサイクルを構築する。各過程で、公募による技術開発やニーズを反映した機能要求水準の提供、製品のカタログ化、登録・認証制度、規格化などの施策を講じ、好循環を図る考えだ。
資源・エネルギー安全保障・GX(グリーントランスフォーメーション)分野では、次世代太陽光電池・ペロブスカイト太陽電池(PSC)とグリーン鉄、水素の方針をまとめた。次世代太陽光電池はギガワット級の量産体制を構築し、40年までに約20ギガワットの導入を目指す。研究開発や設備投資の支援のほかに、空港、道路など公共施設やインフラ空間での実証実装を強化し、公共調達を通じた需要喚起を進める。
25年度から実施している需要家向けの導入補助は26年度から建物単位での導入計画の作成についても対象に加える。
グリーン鉄は、30年代前半に建築や公共工事などを対象に年約300万t以上規模の市場を国内外で獲得することを目標に設定した。国内の需要創出に向けて公共工事での調達を推進する。
水素は30年に年間最大300万t、40年に同1200万t、50年に同2000万tの導入を目標とした。水素社会の実現に向け、実行計画を基にインフラ整備や社会実装を進める。
