国土交通省は、公共建築積算の統一基準となる公共建築工事積算基準を改定した。実態調査を踏まえ工事種別ごとに設定していた一般管理費等率を一本化して引き上げた。専門工事業者の諸経費率は労務費と材料費に分けて全工種共通の乗率を設定した。一般管理費等率、諸経費率の見直しは10年ぶり。4月に入札手続きを行う官庁営繕工事から適用する。
公共建築工事の標準単価積算基準、共通費積算基準、内訳書標準書式(設備工事編)、見積標準書式(同)、積算基準等資料を改定した。改定内容は地方整備局などに通知するほか、都道府県・政令市に送付する。
一般管理費等率は実態調査のサンプル数が不足したため、建築、電気設備、機械設備・昇降機設備で分けて設定していた乗率と算定式を一つにまとめた。工事原価が300万円以下は20.11%、30億円超は9.34%とし、300万円超から30億円以下は算定式で算出する。
工事原価が1億円の場合、一般管理費等は1464万円となり、従来と比べて建築は152万円、電気設備は224万円、機械設備・昇降機設備は260万円増える。
専門工事業者の諸経費率は、「労務費」と「材料費、消耗材料費等」に分けて全工種共通の乗率を定めた。乗率は労務費が42-52%、材料費、消耗材料費等が9-13%で、直轄工事は中間値の活用を基本とする。
労務費は「公共工事設計労務単価×歩掛かりの所要量×労務費の諸経費率」、材料費は「材料等の単価×歩掛かりの所要量×材料費、消耗材料費等の諸経費率」の算定式でそれぞれの諸経費を算出。出た値を合計して専門工事業者の諸経費を導く。
専門工事業者の諸経費率はこれまで工種ごとに乗率が設定され、労務費や材料費などをひとまとめに対象としていた。労務と労務以外で諸経費率を定めたことで、雇用に伴う必要経費が官積算で適正に確保されていることが明確になる。
電気設備工事の絶縁ケーブルに単位施工単価を導入した。代表的な規格・仕様のベース単価は工事場所の単価と歩掛かりから労務費や材料費を積み上げて算定し、それ以外の規格・仕様のシフト単価はベース単価を調整して導く。
単位施工単価は2025年12月に導入した鉄筋、型枠に続き3工種目となる。
