国土交通省がまとめた下水道管路の全国特別重点調査によると、原則1年以内に対策が必要な「緊急度I」の管路は九州・沖縄8県全体で33.9㎞だった。5年以内の対策を必要とする「緊急度II」を含めると約61.3㎞に上る。
調査は、設置後30年以上経過した管径2m以上の下水道管路を対象に、該当自治体に国交省が調査を要請し、各自治体が目視調査や打音調査などを実施した。要対策の区間で空洞を33カ所確認したが、現在までに全て対策を完了している。
緊急度Iの要対策延長を九州・沖縄8県別で見ると、鹿児島の約9.1㎞が最も長く、大分の約8.8㎞、福岡の約8.0㎞、宮崎の約4.0㎞と続いた。対象延長に占める緊急度Iの割合は、大分が43.6%で最も高く、鹿児島が18.7%、宮崎が14.3%だった。特に大分市(8.8㎞)、鹿児島市(5.9㎞)、北九州市(3.7㎞)、福岡市(3.1㎞)といった主要都市では対策が必要な管路が広範囲に及んでいる。
一方、緊急度IIは、福岡の約11.4㎞が最も長く、鹿児島の約8.9㎞、沖縄の約3.6㎞、熊本の約2.3㎞と続いた。自治体別では、鹿児島市8.5㎞、福岡市が6.2㎞、那覇市が3.5㎞となっている。
大分市の下水道施設管理課によると、要対策箇所が多く判明した背景には、特有の地理的要因が関係している。対策が必要な管路の大部分は雨水管で、海水の満ち引きに伴う塩害が劣化の大きな原因だ。今後、影響が大きい車道部は2026年度中の対策完了を目指し、歩道部などについては27年度から計画的に補修を進める方針だ。
