大豊建設は、実寸大の常設シールド実習施設「MOGLABO(もぐらぼ)」を茨城県阿見町の技術研究所に整備した。実際の施工で使ったシールドマシンを転用し、施工中は見えない内部などを可視化することで、若手技術者などを対象とした実践的な教育や技術継承、技術開発に活用する。同社によると、実寸大の常設シールド実習施設は国内で初めて。
昼夜連続で施工するシールド工事では現場で十分な実習時間を確保しにくく、発進後のシールド機内部を確認することは難しかった。
MOGLABOは実寸大のシールド機とセグメントを常設し、施工時の構造や設備配置を実際に見ながら学べる。掘進管理や施工手順などを設備が稼働しない状態で確認・学習できるため、十分な時間をかけて経験や勘だけに頼らない体系的な人材育成を実現。曲線施工も再現しており、初めて坑内測量を行う技術者でも、実践的に体験・習得できる。
実寸大シールドを活用して計測機器や新技術を実施工に近い条件で検証することで、実用性の高い技術開発にもつなげる。さらに、泥土圧シールド工法の開発思想や技術的背景を学ぶことで、技術の意味や価値への理解を深め、次世代へ継承していく“思想継承”の場としても活用する方針だ。
同社の浅田潤一専務執行役員土木本部長は研修の効率化に加えて「実現場のスケール感、質感が体感できる。それは写真や映像では分からない。また、各現場での手法を統一的にルール化できる効果もある。会社として同じ高い精度で管理ができる機能を担う」と新施設に期待を寄せた。
