三機工業は、2025年度から27年度までの3年間で500億円を投じる成長投資の方向性を明らかにした。主力の建築設備事業領域は、想定されるアライアンスパートナーとして、国内設備工事会社(空調、衛生、計装、電気、通信)や設計・CAD関連企業を例示した。M&A(企業の合併・買収)や、事業提携による戦略的アライアンスを26年度から本格的に進める。
14日公開の25年度(26年3月期)決算説明資料で示した。建築設備事業領域は、国内設備工事会社とのアライアンスで豊富な工事量への対応に向けた施工体制強化、設計・CAD関連企業などとのアライアンスでは生産性向上に向けたBIM活用拡大やフロントローディング推進を目指す。
環境事業領域では、上下水処理設備・廃棄物処理設備関連企業をアライアンスパートナーに例示。こうした企業と組むことで、拡大する処理施設建て替え・更新需要やDBO(設計・施工・運営)への対応が期待できるとした。
海外事業領域は、建築設備で東南アジアの設備工事会社、環境で水処理技術・製品の関連企業をアライアンスパートナーの例に挙げた。建築設備は東南アジアの設備工事会社と組むことで、設計・施工ノウハウなど自社の技術力を生かしたアジア展開を進める。
M&A投資、人的投資、R&D(研究開発)投資、設備投資、DX(デジタルトランスフォーメーション)投資を対象とする成長投資500億円のうち、初年度である25年度の実績が約66億円だったことも明らかにした。M&A投資の実績は2件で、廃棄物処理施設の施工などを手掛ける邦英商興(名古屋市)の全株式と、マレーシアを拠点とするESマトリックス社の株式40%を取得した。
15日に開いた決算説明会で名古屋和宏社長は、成長投資の25年度実績が66億円だったことについて「まだまだ物足りない」としつつ、「初年度ということで、さまざまな検討案件を積み重ねているところだ。2年目、3年目で実績を上げていきたい」と26年度以降の拡大に意欲を示した。
M&Aではなく、事業提携による戦略的アライアンスを選択した場合にも触れ、「1、2年組み、株を持つ形が望ましいという方向になれば、そこからM&Aにつながることも考えられる」と話した。
