大林組は、開発研究を進めている鋼・コンクリートのハイブリッド構造を採用したTLP(テンション・レグ・プラットフォーム)型浮体式洋上風力発電施設の支持構造物について、日本海事協会(ClassNK)から基本設計承認(AiP)を取得した。これにより、商用時を想定した設計を次の段階に進め、2028年に風車を搭載した実海域での実証実験を目指す。
TLP型浮体式洋上風力発電施設の支持構造物の安全、構造強度について、ClassNKガイドラインの要求事項に照らした評価が実施され、成立可能な設計であると評価された。大林組によると、ClassNKが鋼・コンクリートのハイブリッド構造を採用したTLP型浮体式洋上風力発電施設の支持構造物にAiPを発行するのは世界で初めて。
支持構造物の開発は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「浮体式洋上風力発電の導入促進に資する次世代技術の開発」の一環として実施している。鋼製部材とコンクリート部材をそれぞれ製作して現場の組み立てヤードで接続するため、鋼製セミサブと比較して大林組の試算では浮体建造費を25%削減できる見込み。両部材を同時並行で製作できることから、量産化を見据えた製造体制の構築が容易に可能だ。
TLP型係留は係留索に常時張力を与えることで浮体の上下動揺を抑制できることから、試算ではセミサブ形式と比較して発電効率が約8%向上する。さらに、TLP型係留は一般に水深の10倍程度の占用幅が必要とされるカテナリー型係留に比べ、係留索の広がりが小さく占用海域を最小限に抑えられるため、漁業活動への影響を抑制しやすいといった特徴がある。
