清水建設は、建設事業における資源循環の取り組みの一環で、解体建物から回収し、石綿含有建材が付着した廃アルミパネルを新築建材として再生利用する取り組みを開始した。パネルの裏面に塗布された石綿含有建材の除去作業に清水建設開発の少水量型超高圧ウオータージェット工法「S-Jet」を活用することで、スクラップ材としての品質を有価売却できるレベルまで高めることに成功した。
初弾として、東京駅日本橋口前「TOKYO TORCH(トウキョウトーチ)」街区における再開発(施行者=三菱地所)の一環で解体された「朝日生命大手町ビル」の外装アルミパネルを石綿含有建材の付着物を分別処理した上で再資源化。同一街区内で清水建設が施工中の新築建物「Torch Tower(トーチタワー)」(設計監理・三菱地所設計)に設置するアルミサッシの原材料として活用する。
サステナブルな資源循環社会の実現に向け、建設業界では、新築・解体現場で生じた廃建材を再資源化する取り組みが進められている。
アルミ材の再資源化については、新築現場で発生する端材を中心に水平リサイクルの取り組みが進展しているものの、解体現場で回収される外装アルミパネルは、石綿を含有する樹脂状の防振材が裏面に塗布されていることが多く、再資源化の妨げとなっていた。このため、廃アルミパネルの多くは、パネルごと石綿含有廃棄物として埋め立て処分されているのが現状だ。
こうした課題に対し、今回の取り組みでは、S-Jetを活用することで、人手では困難だった防振材の除去作業の効率化・低コスト化を実現。解体時に分別回収した朝日生命大手町ビルの外装アルミパネル91tをサッシメーカー、スクラップ事業者に有価売却し、そのうち約31t分をTorch Tower向けに製作するアルミサッシの原材料として活用した。
製作品は6月から順次、Torch Towerの建設現場に搬入し、14階から54階のサッシの一部に活用する。再生アルミサッシの製作は、YKKAPの協力により実現した。
