国土交通省は、3次元都市モデル「PLATEAU(プラトー)」の中長期戦略の策定に着手した。3次元都市モデルの整備・更新にかかる費用が課題となっていることを踏まえ、コスト低減に向けた技術開発を進め新規整備する都市を広げていく。2031年度末を目標期限に定め、3次元都市モデルが整備済みの全都市でのデータ更新を目指す。
10日に「デジタルツインの社会実装に向けた都市政策懇談会」の初会合を開き、中長期戦略「プラトービジョン2026」の案を示した。
中長期戦略の案では、今後の重要項目に▽データ整備・更新の効率化▽サービス実装▽国外への都市デジタルツイン展開--の三つを位置付けた。
3次元都市モデルを新たに整備する都市の拡大に向けて、データ整備・更新にかかる費用を低減する技術開発を進める。3次元都市モデルを整備する地方自治体にとってコスト面が負担となっていることから、衛星データを活用したデータ作成手法や更新箇所を自動抽出するツールの開発を目指す。
必要以上の精度で整備した3次元都市モデルがデータ更新の足かせとならないよう、製品仕様書の品質要求や補助要件を継続的に見直していく。
インフラ管理の効率化など、3次元都市モデルを使うサービスの社会実装にも注力する。都市計画やまちづくりの実務のほか、まちづくりに関する社会課題の解決などで3次元都市モデルを活用する都市の数を増やしていく。
海外の都市開発と連動したデジタルツインの展開も目指す。データ整備・活用に関する豊富な実績を強みに、都市開発予定地で3次元都市モデルを示して課題解決につなげる取り組みなどを促していく。
中長期戦略の推進に向けて、国はシステムやツールの維持改善などの環境整備を担う。民間事業者はサービスの開発・提供、地方自治体はデータ整備・更新をそれぞれ主導し、市民などに3次元都市モデルをベースとしたサービスを届けていく。海外展開に当たり、国際機関などと連携した体制構築も模索する。
プラトーは20年度に開始し、25年度末時点で329都市で3次元都市モデルの整備が完了した。現行方針では27年度末までに500都市に拡大する目標を掲げている。
