建設産業専門団体連合会の岩田正吾会長ら幹部は、11日の通常総会後に会見した。改正建設業法の全面施行で始動した労務費の基準(標準労務費)について、岩田会長は繁閑差の解消とセットで実効性を高めていく必要性を主張。運用から半年が経過して見えてきた効果と課題を把握するため、各地方整備局などとの意見交換を通じて全国の声を拾い上げていく考えを示した。 =1面参照
岩田会長、伊東銀平副会長(全国建設室内工事業協会会長)、佐藤隆彦副会長(全国コンクリート圧送事業団体連合会会長)、大木勇雄副会長(日本建設躯体工事業団体連合会会長)、三野輪賢二副会長(日本型枠工事業協会会長)が出席した。
岩田会長は現在のような閑散期では価格交渉が難しいとし、適正な労務費の確保に向けて、標準労務費の運用と繁閑差の解消の両立が必要と強調した。国土交通省が近く設置する建設産業の在り方に関する検討会でも、繁閑差の解消に向けて意見を表明していくとした。
三野輪副会長も「全国的に仕事が落ち着いているため、(労務費の)行き渡りのスタートに立てていない」と現状を吐露。標準労務費をベースにした新ルールを広げるため、日本型枠が全国各地で実施した調査結果を基にまとめた各地域の標準的な歩掛かりを近く発表することを明らかにした。
大木副会長は標準労務費の浸透について、特に民間工事が課題とし「元請けの窓口や現場所長に理解してもらわないと実効性あるものにならない」と指摘。公共工事設計労務単価が標準労務費算定の基礎となることを踏まえ、「今まで民間は設計労務単価を参考にしていなかったが、ベースは設計労務単価だと訴えていきたい」と力を込めた。
佐藤副会長は、現状示されている標準労務費では圧送ととび・土工が一体化していることを課題に挙げた。そのため業界として設計労務単価をベースに労務費を別枠で示す標準見積書を作成していることを紹介。必要経費は別表を添付して当面対応する方針で「(標準労務費の)基本的な考え方に沿って対応していきたい」と話した。
伊東副会長は「職人の賃金を上げていかなければならないことは確実だ」と強調。多岐にわたる内装工事の歩掛を協会としてまとめ、9月の理事会で明らかにしたい考えを示した。
