全国建設業協会(今井雅則会長)は、中東情勢に伴う建設資材の需給に関する第3回(6月期)調査結果をまとめ、29日に都内で開いた理事会に報告した。石油化学系を中心に、幅広い資材で価格高騰が継続している。一方、政府の目詰まり対策などが奏功し、入荷遅延や供給不足・制限といった流通面では、一部に改善の兆しも見られ始めた。
調査期間は15日から22日。6月期から調査対象を大幅に拡大し、47都道府県建設業協会から各2社の計94社に状況を聞いた。今回は理事会報告用に、22日までに回答のあった70社分を速報版として集計した。今後まとめる詳細版では、都市部と地方部やブロック別の差異の有無なども分析する予定だ。
価格高騰が生じている建設資材には、接着剤、塩化ビニール管、アスファルト類、シーリング材、断熱材、内装・外装用塗料が多く選択された。資材ごとにばらつきはあるものの、おおむね2割から4割程度の価格上昇が報告されている。また、原油・ナフサ価格や運搬費の上昇を背景に、建設資材全般で価格高騰が続いているという。
入荷遅延や供給不足・制限も接着剤、塩ビ管、断熱材、シーリング材、塗料などで継続。ウレタンフォーム断熱材の当面販売停止、塩ビ管の大口出荷停止、接着剤・ポリフィルム・合板の出荷制限、分電盤の受注停止などの事例も報告されている。
1カ月前との状況比較によると、価格高騰は「悪化」が17%、「やや悪化」が54%となり、合わせて7割以上が悪化傾向にあると答えた。改善傾向はゼロだった。
入荷遅延は、「変わらない」が51%で最多で、「悪化」と「やや悪化」の合計が39%となった。一方、「やや改善」が10%あり、改善の兆しが見られた。供給不足・制限は、「変わらない」が50%、悪化傾向が36%、「やや改善」が14%となっている。
回答企業からは、代替資材使用時の設計変更手続きの簡素化やスライド条項における受注者負担1%ルールの廃止、購入単価をそのまま適用するような柔軟な変更対応、便乗値上げの是正などを求める声が寄せられている。
