環境省は2027年度、ペロブスカイト太陽電池(PSC)の社会実装モデルの創出支援を大幅に拡充する。地方自治体や民間事業者らが予定している事前調査や導入計画策定、設備導入までの費用を支援することで、国内での導入拡大を後押しする。27年度予算概算要求では280億円を計上し、2年間の国庫債務負担行為として総額510億円を設定した。26年度予算額は70億円だった。
50年ネット・ゼロを実現するため、ペロブスカイト太陽電池の国内市場立ち上げに向けた導入を支援し、導入初期のコスト低減と需要拡大につなげる。
支援事業では、これまでの太陽光発電設備が設置困難だった場所やインフラ空間などへの設置を計画する場合の事前調査・導入計画策定、設備等導入に必要な費用を補助する。対象は、地方自治体、民間事業者、独立行政法人、国立大学法人など。
事前調査・導入計画策定支援は、建物耐荷重の調査や現地確認などの事前調査、事前調査を踏まえた構造物単位での導入計画策定が対象となる。補助率は10分の9とする。
設備等導入支援では、建物屋根、窓、インフラ空間の建物屋根などへの性能基準を満たすフィルム型・建材一体型ペロブスカイト太陽電池の導入費用を3分の2補助する。避難施設やインフラ空間の設置など、一定条件を満たした場合には補助率を4分の3とする。
ペロブスカイト太陽電池の導入を巡っては、政府が需要を喚起し普及拡大につなげるため6月、政府保有施設を対象として35年に50-70メガワット、40年には100メガワット以上を率先導入する目標を掲げた。国内全体では40年までに約20ギガワットの導入を目指しており、多くの施設を保有する地方自治体での導入を後押しするため、目標設定や導入計画の策定を支援する方針も打ち出していた。
政府の戦略17分野の官民投資でも40年度までに4.1兆円を投資し、官公需を中心に導入してデータ蓄積や価格低減を進めるとしていた。官民投資ロードマップでは、GX(グリーントランスフォーメーション)基金を活用した海外実証も展開する方針としており、投資による経済波及効果は22.9兆円と試算した。
