福岡市は、光ファイバーセンシング技術を活用し、地表から漏水箇所を特定する取り組みに着手した。水道管から宅地内に分岐する給水管を対象とする。市によると、NTTが開発した光ファイバーセンサーを地上に敷設し、AI(人工知能)を組み合わせて漏水箇所を特定するのは、世界初という。実施事業者はNTTと管工事協同組合。実証期間は2027年7月31日までで、30カ所程度の漏水調査を目標とする。
給水管が埋設されている道路や宅地内の地表に光ファイバーセンサーを搭載したマットを設置し、地中の振動を測定する。AIが漏水で生じる特徴的な振動を判別し、漏水箇所を特定する。従来、音聴棒や漏水探知機を使って現地で確認していた漏水音の調査作業の省力化が期待できる。
通常、給水管で漏水が疑われる場合は、給水管修理の委託事業者が現地調査を行い、漏水箇所を特定した上で修理する。今回の実証実験では、委託事業者である管工事協同組合が出動する際にNTTが同行し、漏水調査を実施。調査結果の精度や所要時間を検証する。従来の調査方法と同程度となる15分程度での特定を目指す。
漏水箇所を特定できる熟練技術者の不足が課題となる中、市水道局技術企画課は、「従来の調査方法では高い技術力が必要とされるが、今回の手法では、特別なスキルがなくても漏水箇所を特定できる」と、調査の省力化や技術の平準化につながる手法として期待を寄せている。
