都内でデベロッパーが主催する防災訓練に参加した。東京消防庁との共催で、解体が決まったビルを使い、金属製ドアの破壊など普段はできない実践的な訓練が繰り広げられた◆圧巻だったのは、暗闇の部屋で実施する検索訓練だ。現場を想定して呼吸器を装備した隊員が入室し、要救助者に見立てた人形を手探りで捜す。ロープでつないだ外の隊員と大声でテキパキ連携する姿に、人命を預かる責任の重さを感じた◆普段は見えない仕事ぶりを目の当たりにし、防災への意識が高まった。建設業も同じではないか。現場は仮囲いに覆われ、中の営みが伝わらない「ブラックボックス」になりがちだ◆だからこそ、解体直前のビルで訓練したように、建設も何かと直結するテーマと組み合わせる工夫が、業界を志す人材を呼び込む一歩となる。
