内閣府は、PPP/PFI事業実施手続き効率化のマニュアルを改訂する。増加傾向にある入札不調・不落への対策として、VFM(バリュー・フォー・マネー)算定時に算出したPSC(従来手法による財政負担)やPFI事業のライフサイクルコストを予定価格の設定に活用せず、事業者公募時に近い実勢価格を踏まえた水準で設定するよう求める。
24日に開いた民間資金等活用事業推進委員会事業推進部会でマニュアル案を示した。マニュアルは地方自治体の実務担当者に向けたもので、期間やコストの削減、地方自治体と民間事業者双方の負担軽減の観点で内容を充実させる。
基本構想・基本計画や実施方針の策定・公表、特定事業の評価・選定民間事業者公募・選定、事業実施・モニタリングなどの各過程で効率化の工夫を解説した。基本構想の段階では、民間事業者が検討の時間を十分に確保できるよう、PPP/PFI手法の採用を検討する事業、採用を決定した事業をリスト化して公表することを提案した。事業者の公募・選定では、応募者の負担軽減策として自治体が求める提案ポイントを明確にし最低限必要な提案事項を要請した上で、提案項目の種類、ページ数などの抑制を求めた。
事業実施の段階で仕様変更が避けられない場合は極力早期の段階から民間事業者と協議し、契約変更の手続きや費用負担のルールを明確にすることが必要とした。
入札不調・不落対策では、VFMを算定する際に直近事例や官民対話を通じた意見聴取結果に基づき、不必要に高い水準での削減率設定を避けるよう求めた。
また、PPP/PFI手法導入優先的検討規程についても、策定と運用の各手引きを統合、再編する。優先的検討規程の策定・運用が求められる対象を人口5万人以上の地方自治体に拡大することや分野横断型・広域型PPP/PFIの案件形成を促進することなど、PFI手法導入の優先的検討指針の改定内容を反映させた。
新しいマニュアルと手引きは3月末までに策定する予定だ。
◇事前の参考規模、内容提示が可能
事業推進部会ではこのほか、事務局が物価変動の影響への対応方針を示した。管理者と事業者で事業規模と事業内容の提案が見合うよう競争的対話方式の段階であらかじめ事業規模の参考水準を提示できることを周知する考えを提示した。
スライド条項の適用やサービス対価の改定については、物価変動の影響に対応した適切な予定価格の設定や、選定事業者から申し出があった場合に誠実に協議に応じることが有効とした。その点を「民間資金等の活用による公共施設等の整備等に関する事業の実施に関する基本方針」に位置付けることを検討している。
