
全国中小建設業協会(河﨑茂会長)は21日、都内で2026年度第1回理事会を開き、今年度の賃上げ6%を目指すことを柱にした『働き方改革宣言案』や25年度事業報告案・決算案のほか、今年度各委員会の活動予定日程などを承認した。26年度の事業計画案や収支予算案は3月の理事会で審議し、了承していた。
冒頭、河﨑会長は「依然として予定価格の8%から地域によっては15%を切った受注で、賃上げ原資が確保できない」と訴えた上で、25年12月に全面施行した改正建設業法・改正入札契約適正化法を踏まえ、「労務費の行き渡りを確実にするためにも、発注者が積算した予定価格に限りなく近い金額で受注できる環境整備が必要」と強調した。
河﨑会長の言及した「労務費の行き渡り」は、国が技能労働者に支払われる労務賃金の相場観を示して事実上誘導する新ルール。その柱である『労務費の基準(標準労務費)』は25年12月から段階的に導入が始まっている。
ただ、誘導された労務賃金を重層構造の中で技能労働者に行き渡らせるためには、公共発注者が積算した予定価格で受注しなければ、計算上は国が誘導する相場観の労務賃金を支払うことが難しい。
そのため、河﨑会長は4月に開かれた中央建設業審議会でも、中小・零細元請けの立場として、予定価格に近い金額で落札できる入札契約制度改善を主張していた。全中建は担い手確保と育成に関する施策として、新規に「外国人労働者に対する安全衛生対策の推進」を盛り込んだ。来年4月から技能実習制度に代わって新たに育成就労制度がスタートすることを受け、全中建も外国人技能者に対する安全衛生対策を始める。
建設通信新聞 電子版2カ月無料キャンペーンはこちら
