
清水建設は、水辺のにぎわい創出に向け、浮体式建築の事業化を加速する。自社開発の「ブロック浮体」技術を改良し、施工性や強度、耐久性を向上させた実用型ブロック浮体を開発した。イベント企画・運営を手掛ける博展(東京都中央区、原田淳社長)と2027年12月までの2年間にわたる共同実証契約を結び、水上利活用の実証事業を通じて技術検証を進める。
同社は浮体式建築の事業化を目指しており、23年6月には浜名湖(静岡県浜松市)に、水上での暮らしを体感できる実験施設「マリンフォレスト」を構築した。
ブロック浮体による浮体式建築は、同一規格の発泡スチロール製ブロック浮体を組み合わせて水上に浮体式の地盤を構築し、その上部に建物を載せることで実現する。設置に多くの期間とコストを要する鋼製浮体やコンクリート製浮体に比べ、簡易に構築できるのが特徴だ。
ブロック浮体は、2種類あり、いずれも人力で運搬でき、組み合わせる個数や段数を変えることで、上部に載せる建物の重量に応じた浮力を確保できる。建設機械が使用できない場所でも、人力で迅速に組み立て・分解・撤去・移設できることから、水辺のにぎわい創出に向けた水上イベントや、水上カフェ・レストランの整備など、多様な用途が見込まれる。
今回、形状の見直しによる施工性・安全性の向上や、製作段階での工夫による強度・耐久性の向上など、浜名湖での実証を通じて得られた課題を解消した改良型を開発した。
人力施工時の作業性を高めるため、ブロック浮体に持ち手を設けた。また、従来モデルでは上面の凹部に水がたまる課題が確認されたことから、上面に十字状の溝を設けるとともに、中央部に排水用の貫通穴を配置した。
排水機能によって水上でのメンテナンス性を高める一方、貫通穴に通した短管パイプを治具で固定することで、ブロック浮体同士の分離を防止するなど、安全性の高い構造に改良した。さらに、表皮の仕様を従来の硬質ウレタン塗装からプラスチックコーティングへ変更し、耐久性を向上させた。表皮と内部素材を一体成形することでブロック浮体の強度を高めるなど、従来モデルに比べて実用性を大幅に向上させた。
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