静岡県の鈴木康友知事は7日、静岡市の県庁で開かれた県議会全員協議会で、リニア中央新幹線静岡工区の着工に向けて必要となる自然環境保全協定を18日に締結する考えを表明した。実質的な着工の容認となる。JR東海が開催した説明会を通じて地域住民をはじめ、県民や関係団体からの理解が深まったこと、河川法や盛土規制法など関係法令の手続きの完了が見通せることから判断した。
併せて、工事後もモニタリング体制を構築する方針を示した。県環境影響評価審査会に新たな部会を設け、県、国、地域、JR東海が緊密に連携することで、同社による自然環境保全措置を徹底的に監視する。不測の事態が起きた場合には、工事の停止を含めて対応を検討し、自然環境の保全と水資源の安心と安全の確保に確実に取り組む。
鈴木知事は「将来にわたってリニア中央新幹線整備と大井川の水資源や南アルプスの自然環境の保全の両立を遺漏(いろう)なく実施していくよう、JR東海には正確な情報提供、住民への丁寧な説明を引き続き求めていく」と語った。
静岡工区は、静岡市山間部の地下を通る8・9キロの区間。大井川の水量減少への懸念や生物多様性に対する悪影響などを理由に、慎重な議論が進んでいた。
