【新たな住まい方】土間があったり猫と暮らしたり! 長谷工が賃貸マンションにコンセプトルーム | 建設通信新聞Digital

4月24日 水曜日

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【新たな住まい方】土間があったり猫と暮らしたり! 長谷工が賃貸マンションにコンセプトルーム

猫と過ごす時間を楽しむ家

 長谷工コーポレーションが賃貸マンション事業で、住まい方を提案したコンセプトルームの提供に乗り出す。東京都北区で28日に竣工する自社運営賃貸マンション『ブランシエスタ王子』の住戸に初採用した。26日の内覧会で会見した大門栄城執行役員は「新たな住まいへのチャレンジ」とし、コンセプトルームの成果を「分譲マンション事業に結び付けたい」と強調した。
 同社の賃貸マンションは今回が6事業目となるが、コンセプトルームの提供は初の試み。全120住戸のうち、21住戸をコンセプトルームに定めた。既に72住戸の契約が決まり、このうちコンセプトルームには6住戸の申し込みがあり、入居のペースも上々だ。
 コンセプトルームはリビングにキャットウォークや猫用トイレを設けた「猫と過ごす時間を楽しむ家」や、住まいの中心にキッチンを配置した「キッチンスタジオのある家」、入り口からつながるタイル張りの土間空間をもつ「土間のある家」など12タイプにおよぶ。設計部門の若手社員が中心にコンセプトを出し、この中から住まいニーズに合致するテーマを絞り込み、最終的に12タイプの提供を決めた。
 コンセプトルーム最大面積となる延べ83㎡の「パーティリビングのある家」では、シェアルームを前提に3LDKのプランを提案した。あえて3部屋を均等の大きさとし、リビングでパーティーを行うことを想定して防音性も高めたほか、朝の集中した利用を見込み、洗面ボールも2つにした。

土間のある家

 賃貸マンション『ブランシエスタ王子』は、4月1日に開設予定の介護付有料老人ホーム『センチュリーシティ王子』と一体化する施設構成となるため、共用部には子どもから高齢者まで幅広い年齢層の住人が集う「多世代交流」をコンセプトに設定しており、中庭にパーティールーム、ラウンジには賃貸マンションや老人ホームの利用者が集うことを想定したゆとりある空間を設けた。
 施設はRC造10階建て延べ約5900㎡。設計を長谷工コーポレーション、施工を長谷工コーポレーション・馬淵建設JV、貸主・管理を長谷工ライブネットが担当。投資額は60億円弱となり、当面は売却をせず、賃貸事業として安定した収入を確保する方針。平均賃料は月額15万円という。
 敷地は、長谷工コーポレーションが三井不動産レジデンシャルなどと共同で取り組む開発事業『王子5丁目プロジェクト』の一部となり、全体敷地は約4万3000㎡にも達する。分譲マンション、賃貸マンション・有料老人ホーム、商業施設を併設する複合開発の街づくりとしても注目され、分譲マンションは既に864住戸すべてが完売済みだ。

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