【竹中工務店とメルセデス・ベンツ日本】建築の未来具現化 デジタル技術駆使した体験施設をオープン | 建設通信新聞Digital

4月20日 土曜日

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【竹中工務店とメルセデス・ベンツ日本】建築の未来具現化 デジタル技術駆使した体験施設をオープン

 竹中工務店は13日、ダイムラー社の子会社メルセデス・ベンツ日本(MBJ)と共同で、東京都港区にAI(人工知能)など最先端技術を採用した体験施設「EQ House」をオープンする。ダイムラー社が2016年に提唱した、自動運転や電動化などをキーワードとした中長期戦略「CASE」に基づいた未来のライフスタイルを竹中工務店の技術やデザインで具現化した施設で、デジタル情報を活用した設計・生産技術を採用している。
 同施設はS造平屋建て88㎡。設計施工は竹中工務店が担当した。
 建物中央に設置した透明なガラスインターフェースに情報が表示され、声や人の手の動きで照明や空調などの室内環境をコントロールできる。竹中工務店の次世代ビル管理クラウド基盤「ビルコミ」にAIを搭載することで、建物が個人の好みや快適性を学び、より快適な空間で生活できるようになる。
 設計・施工にはデジタル情報を効率よく連携させる「デジタルデザインビルド」を取り入れることで、6カ月の短工期を実現。プログラムで形態を生成した外装パネルは最適な光環境を生み出すために1200枚中1100枚が異なる形状となっているが、設計データを直接メーカーと共有することで製作を可能とした。また、各パネルは個別のIDで管理し、スマートグラスなどのウェアラブルデバイスを通して設置場所などの情報を作業員に提供し、現場での作業を支援した。
 12日のプレス発表会で大神正篤竹中工務店副社長は「MBJからアイデアをもらい、モビリティとリビングの両観点から建築の未来を描いた。当社としても絶好の機会ととらえ、先端技術のIoT(モノのインターネット)やデジタルデザインビルドを表現したコラボレーションを実現した」と語った。