【これからの街づくり】相次ぐ行政と企業の協定締結 魅力ある地域づくりへ官民連携加速中 | 建設通信新聞Digital

4月20日 土曜日

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【これからの街づくり】相次ぐ行政と企業の協定締結 魅力ある地域づくりへ官民連携加速中

 行政と企業が魅力ある地域づくりへ連携強化する動きが相次いでいる。既に埼玉県春日部市と東武鉄道が包括的連携協定を締結していたが、26日には東京都渋谷区と東急が拠点都市形成へ向けた包括協定を結んだ。魅力ある街づくりへ向け官民連携が加速した格好だ。

◆ソフト面でまちづくり/渋谷区と東急

 東京都渋谷区と東急は26日、「グローバル拠点都市の形成等に関する包括連携協定」を締結し、同区本庁舎で締結式を開いた。これまで両者が取り組んできた再開発に続いて、同協定では人的交流を活用し、ソフト面でまちづくりを連携して推進する。
 具体的な取り組みとしては、区内に拠点を置くスタートアップ企業などとの積極的な協業、5G(第5世代移動通信システム)といった技術革新を活用した新たな社会インフラ整備を通したエンターテインメント産業の育成、新型コロナウイルス感染症の流行下でも安全・安心に滞在できるまちづくりなどを挙げた。
 締結式で、長谷部健渋谷区長は「スタートアップなどで渋谷にいろいろな人や物が集まるのを盛り上げるための動きを具体化した」と協定の意義を説明した。高橋和夫東急社長は「渋谷を働く・遊ぶ・暮らすといった多機能が融合する街に目指す」と意欲を示した。

長谷部区長(左)と高橋社長

◆地域活性化へ包括協定/春日部市と東武鉄道

 埼玉県春日部市と東武鉄道は、地域のより一層の活性化、市民サービスの向上を図るため、包括的連携協定を締結した。20日に石川良三市長と、東武鉄道の山本勉取締役常務執行役員経営企画本部長が出席し、市役所内で締結式を開いた。
 協定は▽シティープロモーションの推進、鉄道と沿線価値の向上▽観光・産業の振興▽安心・安全なまちづくり▽駅周辺のまちづくり▽公共交通の利用促進▽その他市民生活の向上–の6項目を柱とし、これ以外にも連携できるものを協力する。
 東武鉄道が沿線自治体と包括的連携協定を締結するのは、春日部市が初となる。春日部市内には東武スカイツリーライン、東武アーバンパークラインの計8駅があり、このうち、春日部駅では2019年12月17日に春日部駅付近連続立体交差事業の事業認可が告示されている。

石川市長(右)と山本取締役常務執行役員

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