【新しい局面の防災対策】気候変動による水害研究会 『水害列島 日本の挑戦』刊行 | 建設通信新聞Digital

4月30日 火曜日

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【新しい局面の防災対策】気候変動による水害研究会 『水害列島 日本の挑戦』刊行

 足立敏之参院議員を中心とする「気候変動による水害研究会」は、『水害列島 日本の挑戦-ウィズコロナ時代の地球温暖化への処方箋』を11月に刊行した。近年の気象災害がもたらした被害を分析し、防災・減災を実現するための課題と対処法をまとめている。著者の足立議員は、「災害対応はこれまでどおりではだめだ。新しい局面に来た防災対策を講じなければならない」と話し、本書で防災・減災を実現するための針路を示す。

 足立議員を中心とした国土交通省OBらによる著作は通算で3冊目となる。2017年の九州北部豪雨などを契機として18年3月に『激甚化する水害』を発刊した以降も、18年7月豪雨(西日本豪雨)、19年の台風15号(房総半島台風)、台風19号(東日本台風)、20年7月豪雨など継続して激甚な災害が発生してきた。

 最新作となる『水害列島 日本の挑戦』では、国交省が新たに打ち出した「流域治水」の考え方を含めたハード・ソフトの必要な対策を網羅。耐越水性の高い粘り強い堤防など技術的な観点や「マイ・タイムライン」の実践など住民避難の取り組みを具体的な事例で示している。

 また、新型コロナウイルス感染症という新たなリスクについても解説する。避難所における感染防止対策や、日常生活と社会活動を支えるために欠かせない存在である建設業従事者の新型コロナに対する取り組みも記載している。

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