【伊達博物館】改築工事10月公告、総事業費48・5億/愛媛・宇和島市 | 建設通信新聞Digital

5月17日 金曜日

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【伊達博物館】改築工事10月公告、総事業費48・5億/愛媛・宇和島市

エントランスホールのイメージ


 愛媛県宇和島市は、「伊達博物館改築工事」を10月にも公告する。9月議会に補正予算案を上程し、可決され次第、公告の準備に入る。12月議会で契約し、2024年1月に着工し、25年6月までの18カ月を建設期間に充てる。15カ月の枯らし期間を経て、27年春のオープンを目指す。実施設計は隈研吾建築都市設計事務所がまとめた。

 総事業費は48億5000万円で、このうち工事費は42億5000万円を占める。工事費は22年6月の基本設計で39億円を見積もっていたが、同年12月の実施設計策定途中で42億円に増え、今回さらに5000万円上積みされた。長期化する資材価格や人件費の高騰などが影響している。

 伊達博物館(御殿町9-14)は、伊達10万石の城下町として栄えた江戸時代の文化財や資料などを展示するため、市制50周年の1972年に建設した。南海トラフ地震に対応できる耐震性がないなどを理由に、隣接する天赦公園(天赦公園101-1)の敷地1万1792㎡に移築する。

 博物館棟の規模はRC、S、SRC造2階建て延べ4363㎡。天赦公園から宇和島城への動線の圧迫感を軽減するため、敷地北西部に配置する。入り母屋型の大屋根は勾配を緩やかにするとともに、フッ素樹脂鋼板の平ぶきを採用する。展示・収蔵エリアを2階に配置するなど災害から文化財を守る蔵の機能を持たせる。内装には南予材など地元木材を活用する。

 市は当初、2023年夏の公告を予定していたが、付属棟工事と本体工事を一体化するための手続きに時間がかかり、6月補正で予算計上できなかったためにスケジュールを後ろ倒しにした。両棟は別工事で委託する予定だった。

 

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