新潟県小千谷市は、(仮称)小千谷市防災センター整備事業建設工事設計業務の公募型コンペティションを実施した結果、トミトアーキテクチャの作品を最優秀に特定した。
提案内容によると、「防災を暮らしに織りこむ でこぼこ広場」を設計方針とする。具体的には、運動や遊びなどの日常利用から防災や生活・文化に関心を持つきっかけをつくり、地域の共助や地縁をより深く育むことを目指す。
また、周辺の穏やかな自然環境と呼応するように低くのびやかな大屋根を設置。体育館と屋外運動場、防災公園の一体的利用を可能とする。
発災時の歩車、寝食分離に柔軟に対応するほか、市域以外の被災地に向けた物資輸送拠点の機能も果たす。
1階は体育館と屋外運動場、研修室、多目的ホールなど、2階には「そなえ館」を中心とした防災啓発エリアを設ける。発災後は1階を避難・物資・支援サービスエリア、2階を災害支援・ボランティア活動エリアとして利用する。
規模は2階建て延べ3887㎡を想定している。
選定委員会の講評では、「(同市が)中越地震の被災地として、多くの教訓を内外に提供している自治体であることを踏まえ、(設計を)進めてほしい」と要請している。
基本・実施設計の履行期間は2024年2月29日まで。工事費は11月中旬までに試算する。委託限度額は9000万円(税込み)。
建物本体や外構、インフラ関係の各工事は24-25年度に実施する。建設地は碑生地内。