トラスで天井(2階床)を組むことで、木材を安定的に供給しながら大空間を実現できる
ネイルプレートトラスで組んだ屋根
白川鉄工 代表取締役/白川 正一氏
統括本部長/白川 敬太氏
マイスターハウス代表取締役/山口 康雄氏
カナダ木材製品全般の普及・促進
アールフレイム代表取締役/松本 泰幸氏
ネイルプレートトラスとトラス製造工場の情報はこちら
完成した工場の休憩所
【情熱が思いつなぐ/群馬に木造事務所が誕生へ】
脱着式のコンテナを製造・販売する白川鉄工(群馬県伊勢崎市、白川正一代表取締役)が、新たな本社事務所をツーバイフォー(2×4)の木造で建設している。2×4の高気密・高断熱に強い信念を持つマイスターハウス(群馬県高崎市)の山口康雄代表取締役の情熱が、「快適」な職場環境を次世代に残したいという白川代表取締役の思いと共鳴し、新たな木造非住宅建築プロジェクトへとつながった。【次世代に快適な職場を残したい】
◆白川鉄工 代表取締役/白川 正一氏
--本社建設の経緯は
「現在の本社事務所の所在地の周辺に商業施設が立地して民家も増えてきて、事務所の拡張や建て替えができず、騒音なども考えると現在地で事業を続けることが難しくなった。まず工場の建設地を探していた結果、現在の第二工場(群馬県伊勢崎市小泉町79)の敷地を確保できた。これを機に複数箇所に点在している工場や事務所などを集約して、社員の気持ちを一つにできれば、と考えた」
--木造を選択した理由は
「いまの本社事務所はS造だが、風やホコリ、音、振動、寒さに対して課題を非常に感じていた。縁があって自宅をマイスターハウスに建設していただき、その快適性を実感した。マイスターハウスの木造建築は、超高気密、超高断熱にこだわっており、冬でも半袖で過ごせて、光熱費を非常に抑制できる。地震にも強く安心できる。事務所はS造かRC造という固定観念を持ちがちだが、その固定観念を度外視して、次世代のために快適な環境で社員が安心して仕事ができるようにしたかった。工場の隣接地に、すでに休憩室を同じ木造で建てたが、風が強くホコリが多い地域にもかかわらず隙間風やホコリが入ってくることは一切なく、地震にも強い」
--コストや工期に感じることは
「“安かろう悪かろう”になるのを最も避けたかった。想定の範囲内のコストだったということ以上に、価値があると思えるものができる。こだわって施工していただいたので、工期も妥当性を感じている」
--施工をマイスターハウスに依頼した理由は
「木造の2×4は、施工する人によって大きく違いがでると感じている。そういう意味で、自宅や工場の休憩室などを施工していただいた際に、山口代表取締役の妥協のない情熱が本当に毎回、伝わってきた。良い人に出会えたと思う」
--木造の新本社に期待することは
「やはり快適性。社員が安心して快適に仕事できる。社員が会社に来ることが楽しみと思えるようになってほしい。新本社は、ショールームとして販売関係の顧客もたくさん呼ぶ予定で、商談室も用意した。柱のスパンを飛ばして、これだけ大きな木造事務所ができるということや、その良さもPRしたい」
【環境は身近な問題】
◆統括本部長/白川 敬太氏
--白川鉄工様のSDGs(持続可能な開発
目標)達成や環境に対する考え方は。
「取引先である脱着式コンテナを使用する企業は産業廃棄物を取り扱う企業が多い。コンテナを製造するサプライチェーンの一員として、環境問題は身近な問題と考え、重く受け止めている。企業理念として『アイデアと工夫でできることを確実に実行、継続し、CO2削減に貢献する』ということを目指している」
--具体的な取り組みは
「コンテナの長寿命化に取り組んでいる。耐摩耗性が高い素材を使ってコンテナを長寿命化することで、製造から廃棄までのサイクルを長くしたり、回数を減らすことで、CO2排出削減につながる。コンテナの35%の軽量化にもつながる。軽量化すれば、廃棄物を運搬する際のトラックのCO2排出量も変わってくる。このほか、コンテナ製造の加工機は、『省エネ設備・機器の更新費用等の一部を支援する補助』(省エネ補助金)も活用してCO2レーザーからファイバーレーザーに変更した」
--新たな取り組みは
「2023年にシェアサイクルプラットフォーム『HELLO CYCLING』を展開するOpenStreetと業務提携を結び、首都圏でシェアサイクルを展開し始めた。持続可能な脱炭素社会の実現に貢献できれば」
【高気密・高断熱に惚れ込む】
◆白川鉄工本社を施工した マイスターハウス代表取締役/山口 康雄氏
白川鉄工様の白川代表取締役が『妥協のない情熱』と表現するマイスターハウスの山口代表取締役は、2×4の高気密高断熱住宅に並々ならぬ情熱を傾けてきた。その出会いは、38年前にさかのぼる。
【本州での有効性を証明】
もともとはゼネコンの現場監督をしていたが、独立して設立した設計事務所で、「合理的なところが魅力」という2×4を手掛けるようになった。その後、視察で訪れた北海道で高気密高断熱住宅と出会った。「寒い北海道なのに、ストーブ1台で快適な空間ができている」と衝撃を受け、その快適さに惚れ込んだ。「2×4なら在来工法よりもっと合理的にできるのではないか」と考え、モデルハウスを建て、普及に力を入れた。
最初は、「本州では夏に結露が発生するので、普及しない」と周囲から言われたという。それでも惚れ込んだ2×4高気密高断熱住宅の快適さを証明するため、「大学に協力してもらって、モデルハウスで夏場の結露のデータを蓄積した結果、特定の条件では結露が発生するが、問題が起きるほどではないことが分かった」。むしろ、関東地方では「冬よりも夏場にエアコンの効きがよくなるというメリットの方が大きいことが分かった」と、本州で展開する道筋が見えた。北関東地域では、「特有の春の砂埃が家に侵入しなくて快適という点もプラスになった」ことで、現在まで広がりを見せている。
白川鉄工様のように、住宅だけでなく、事務所でも2×4高気密高断熱が求められる現在の流れについては、「自分の住まいが快適だと、仕事場も快適にしたいというオーナーが多いということではないか」とし、デイサービス施設など福祉施設のニーズも出始めている。
【適材適所で可能性広がる】
今後も「木造2×4はどんどん発展すると思う」と力を込める。「集成材やトラスなど非常に有意義な材料があるため、適材適所で使うことが重要だ。高気密高断熱については、コーキングではなく、面で気密性を確保することが重要」とポイントを挙げつつ、「例えばネイルプレートトラスを使えば、20mや30mのスパンの空間も実現できる」とするほか、「耐震性は高い上、耐火性も石膏ボードを使えば確実に確保できる」と語る。2×4でこうした自由さを感じるようになるためには、「協力会社など良いパートナーに巡り会うこと」が重要で、それが木材の安定供給にもつながる。パートナーに恵まれれば「木造はどんどん夢が広がる」。
【1件1件に思いを持って】
こうした環境になるまで簡単な道のりではなかったが、「自分の仕事が評価され、人に紹介される会社にしたい」という思いで、「1件1件を大事に、一生懸命、情熱を持って施工すれば、仕事はつながる」と信念を持って取り組んできた結果がいま、確実に形になっている。
【ネイルプレートトラスで大型非住宅が増加】
◆木材を供給した アールフレイム代表取締役/松本 泰幸氏
木材の供給・建て方でマイスターハウスの山口代表取締役から絶大な信頼を得ているのが、アールフレイムの松本泰幸代表取締役だ。同社は、関東一円を事業範囲として年間300-400棟の2×4建築を手掛けている。近年は、「ネイルプレートトラスを採用してスパンの長い大空間を構築できるようになってから、介護施設や倉庫、事務所など非住宅の案件も増えた」という。
ネイルプレートトラスの良さは、「使用する木材の種類を限定できること」と端的に答える。通常、スパンの長い大空間を木造で建設するためには、大型の集成材などが必要になるものの、「ネイルプレートトラスを使えば、2×4や2×6の規格材(ディメンションランバー)だけで施工できるため安定的に供給でき、重量が軽くなって耐震性も上がる」と説明する。
木材供給面では、安定供給を特に重視してきた。以前は問屋から木材を購入していたものの、「木材価格が上がると購入可能数量を決められる」ため、供給に支障がでる。このため、「より上流の購入ルートを増やしたことでコストダウンが可能になった上、在庫を増やし、供給も安定した」。ウッドショックの際も「木材の欠品は発生しなかった」という。
白川鉄工様の本社では、屋根にネイルプレートトラスを採用したほか、2階の床もトラス材を使用して、スパンの長い大空間を実現。2階床と屋根のトラス製造には45日ほどかけ、屋根の建て方は4人程度の作業員数で2-3日で完了した。
2階床もトラスにすることで、「床の構造が太鼓型になって音が響く一般的な床根太による床の構造に比べ、トラスの両側から音が逃げて響く上、配管・配線用の穴を空ける必要がなく施工性が高い」と、その効果を説明する。「非常に大きな物件だが、特別な木材は使っておらず、シンプルに収まっている」と納得している。
■ 建築概要 ■
▽工事名称=白川鉄工株式会社様新社屋建築工事
▽建築主=白川鉄工
▽設計・施工=マイスターハウス
▽木材供給会社=アールフレイム
▽規模=木造2階建て延べ1476㎡
▽構造=枠組壁工法(ツーバイフォー工法)、トラス構造(2階床、屋根)、ベタ基礎
▽工期=2024年7月11日-25年12月20日
▽建設地=群馬県伊勢崎市小泉町18、19、20
〈仕様〉
▽屋根=ガルバリウム鋼板葺き、断熱(吹込みグラスウール18K、厚さ400mm、熱貫流率0.13W/平方mK)
▽外壁=ジョリパッド仕上げ、断熱(吹込みグラスウール35K、厚さ184mm、熱貫流率0.28W/平方mK)
▽基礎=A種押出ポリスチレンフォーム保温板1種厚さ100mm(熱貫流率0.36W/㎡K)
▽玄関ドア=金属製断熱ドア、低放射三層複層ガラス(熱貫流率1.55W/㎡K)
▽サッシ=樹脂サッシ、低放射三層複層ガラス(熱貫流率1.04W/㎡K)
◆日本木質トラス協議会
www.jwtc.org
◆カナダ林産業審議会
www.cofi.or.jp
〒105-0001東京都港区虎ノ門3-8-27 巴町アネックス2号館9階
TEL:03-5401-0533
カナダ林産業審議会(COFI)は、ツーバイフォー工法や木質トラス構造、それらに使用されるSPF材など、木造建築に関する普及・啓蒙活動を行っているカナダの非営利団体です。
脱着式のコンテナを製造・販売する白川鉄工(群馬県伊勢崎市、白川正一代表取締役)が、新たな本社事務所をツーバイフォー(2×4)の木造で建設している。2×4の高気密・高断熱に強い信念を持つマイスターハウス(群馬県高崎市)の山口康雄代表取締役の情熱が、「快適」な職場環境を次世代に残したいという白川代表取締役の思いと共鳴し、新たな木造非住宅建築プロジェクトへとつながった。【次世代に快適な職場を残したい】
◆白川鉄工 代表取締役/白川 正一氏
--本社建設の経緯は
「現在の本社事務所の所在地の周辺に商業施設が立地して民家も増えてきて、事務所の拡張や建て替えができず、騒音なども考えると現在地で事業を続けることが難しくなった。まず工場の建設地を探していた結果、現在の第二工場(群馬県伊勢崎市小泉町79)の敷地を確保できた。これを機に複数箇所に点在している工場や事務所などを集約して、社員の気持ちを一つにできれば、と考えた」
--木造を選択した理由は
「いまの本社事務所はS造だが、風やホコリ、音、振動、寒さに対して課題を非常に感じていた。縁があって自宅をマイスターハウスに建設していただき、その快適性を実感した。マイスターハウスの木造建築は、超高気密、超高断熱にこだわっており、冬でも半袖で過ごせて、光熱費を非常に抑制できる。地震にも強く安心できる。事務所はS造かRC造という固定観念を持ちがちだが、その固定観念を度外視して、次世代のために快適な環境で社員が安心して仕事ができるようにしたかった。工場の隣接地に、すでに休憩室を同じ木造で建てたが、風が強くホコリが多い地域にもかかわらず隙間風やホコリが入ってくることは一切なく、地震にも強い」
--コストや工期に感じることは
「“安かろう悪かろう”になるのを最も避けたかった。想定の範囲内のコストだったということ以上に、価値があると思えるものができる。こだわって施工していただいたので、工期も妥当性を感じている」
--施工をマイスターハウスに依頼した理由は
「木造の2×4は、施工する人によって大きく違いがでると感じている。そういう意味で、自宅や工場の休憩室などを施工していただいた際に、山口代表取締役の妥協のない情熱が本当に毎回、伝わってきた。良い人に出会えたと思う」
--木造の新本社に期待することは
「やはり快適性。社員が安心して快適に仕事できる。社員が会社に来ることが楽しみと思えるようになってほしい。新本社は、ショールームとして販売関係の顧客もたくさん呼ぶ予定で、商談室も用意した。柱のスパンを飛ばして、これだけ大きな木造事務所ができるということや、その良さもPRしたい」
【環境は身近な問題】
◆統括本部長/白川 敬太氏
--白川鉄工様のSDGs(持続可能な開発
目標)達成や環境に対する考え方は。
「取引先である脱着式コンテナを使用する企業は産業廃棄物を取り扱う企業が多い。コンテナを製造するサプライチェーンの一員として、環境問題は身近な問題と考え、重く受け止めている。企業理念として『アイデアと工夫でできることを確実に実行、継続し、CO2削減に貢献する』ということを目指している」
--具体的な取り組みは
「コンテナの長寿命化に取り組んでいる。耐摩耗性が高い素材を使ってコンテナを長寿命化することで、製造から廃棄までのサイクルを長くしたり、回数を減らすことで、CO2排出削減につながる。コンテナの35%の軽量化にもつながる。軽量化すれば、廃棄物を運搬する際のトラックのCO2排出量も変わってくる。このほか、コンテナ製造の加工機は、『省エネ設備・機器の更新費用等の一部を支援する補助』(省エネ補助金)も活用してCO2レーザーからファイバーレーザーに変更した」
--新たな取り組みは
「2023年にシェアサイクルプラットフォーム『HELLO CYCLING』を展開するOpenStreetと業務提携を結び、首都圏でシェアサイクルを展開し始めた。持続可能な脱炭素社会の実現に貢献できれば」
【高気密・高断熱に惚れ込む】
◆白川鉄工本社を施工した マイスターハウス代表取締役/山口 康雄氏
白川鉄工様の白川代表取締役が『妥協のない情熱』と表現するマイスターハウスの山口代表取締役は、2×4の高気密高断熱住宅に並々ならぬ情熱を傾けてきた。その出会いは、38年前にさかのぼる。
【本州での有効性を証明】
もともとはゼネコンの現場監督をしていたが、独立して設立した設計事務所で、「合理的なところが魅力」という2×4を手掛けるようになった。その後、視察で訪れた北海道で高気密高断熱住宅と出会った。「寒い北海道なのに、ストーブ1台で快適な空間ができている」と衝撃を受け、その快適さに惚れ込んだ。「2×4なら在来工法よりもっと合理的にできるのではないか」と考え、モデルハウスを建て、普及に力を入れた。
最初は、「本州では夏に結露が発生するので、普及しない」と周囲から言われたという。それでも惚れ込んだ2×4高気密高断熱住宅の快適さを証明するため、「大学に協力してもらって、モデルハウスで夏場の結露のデータを蓄積した結果、特定の条件では結露が発生するが、問題が起きるほどではないことが分かった」。むしろ、関東地方では「冬よりも夏場にエアコンの効きがよくなるというメリットの方が大きいことが分かった」と、本州で展開する道筋が見えた。北関東地域では、「特有の春の砂埃が家に侵入しなくて快適という点もプラスになった」ことで、現在まで広がりを見せている。
白川鉄工様のように、住宅だけでなく、事務所でも2×4高気密高断熱が求められる現在の流れについては、「自分の住まいが快適だと、仕事場も快適にしたいというオーナーが多いということではないか」とし、デイサービス施設など福祉施設のニーズも出始めている。
【適材適所で可能性広がる】
今後も「木造2×4はどんどん発展すると思う」と力を込める。「集成材やトラスなど非常に有意義な材料があるため、適材適所で使うことが重要だ。高気密高断熱については、コーキングではなく、面で気密性を確保することが重要」とポイントを挙げつつ、「例えばネイルプレートトラスを使えば、20mや30mのスパンの空間も実現できる」とするほか、「耐震性は高い上、耐火性も石膏ボードを使えば確実に確保できる」と語る。2×4でこうした自由さを感じるようになるためには、「協力会社など良いパートナーに巡り会うこと」が重要で、それが木材の安定供給にもつながる。パートナーに恵まれれば「木造はどんどん夢が広がる」。
【1件1件に思いを持って】
こうした環境になるまで簡単な道のりではなかったが、「自分の仕事が評価され、人に紹介される会社にしたい」という思いで、「1件1件を大事に、一生懸命、情熱を持って施工すれば、仕事はつながる」と信念を持って取り組んできた結果がいま、確実に形になっている。
【ネイルプレートトラスで大型非住宅が増加】
◆木材を供給した アールフレイム代表取締役/松本 泰幸氏
木材の供給・建て方でマイスターハウスの山口代表取締役から絶大な信頼を得ているのが、アールフレイムの松本泰幸代表取締役だ。同社は、関東一円を事業範囲として年間300-400棟の2×4建築を手掛けている。近年は、「ネイルプレートトラスを採用してスパンの長い大空間を構築できるようになってから、介護施設や倉庫、事務所など非住宅の案件も増えた」という。
ネイルプレートトラスの良さは、「使用する木材の種類を限定できること」と端的に答える。通常、スパンの長い大空間を木造で建設するためには、大型の集成材などが必要になるものの、「ネイルプレートトラスを使えば、2×4や2×6の規格材(ディメンションランバー)だけで施工できるため安定的に供給でき、重量が軽くなって耐震性も上がる」と説明する。
木材供給面では、安定供給を特に重視してきた。以前は問屋から木材を購入していたものの、「木材価格が上がると購入可能数量を決められる」ため、供給に支障がでる。このため、「より上流の購入ルートを増やしたことでコストダウンが可能になった上、在庫を増やし、供給も安定した」。ウッドショックの際も「木材の欠品は発生しなかった」という。
白川鉄工様の本社では、屋根にネイルプレートトラスを採用したほか、2階の床もトラス材を使用して、スパンの長い大空間を実現。2階床と屋根のトラス製造には45日ほどかけ、屋根の建て方は4人程度の作業員数で2-3日で完了した。
2階床もトラスにすることで、「床の構造が太鼓型になって音が響く一般的な床根太による床の構造に比べ、トラスの両側から音が逃げて響く上、配管・配線用の穴を空ける必要がなく施工性が高い」と、その効果を説明する。「非常に大きな物件だが、特別な木材は使っておらず、シンプルに収まっている」と納得している。
■ 建築概要 ■
▽工事名称=白川鉄工株式会社様新社屋建築工事
▽建築主=白川鉄工
▽設計・施工=マイスターハウス
▽木材供給会社=アールフレイム
▽規模=木造2階建て延べ1476㎡
▽構造=枠組壁工法(ツーバイフォー工法)、トラス構造(2階床、屋根)、ベタ基礎
▽工期=2024年7月11日-25年12月20日
▽建設地=群馬県伊勢崎市小泉町18、19、20
〈仕様〉
▽屋根=ガルバリウム鋼板葺き、断熱(吹込みグラスウール18K、厚さ400mm、熱貫流率0.13W/平方mK)
▽外壁=ジョリパッド仕上げ、断熱(吹込みグラスウール35K、厚さ184mm、熱貫流率0.28W/平方mK)
▽基礎=A種押出ポリスチレンフォーム保温板1種厚さ100mm(熱貫流率0.36W/㎡K)
▽玄関ドア=金属製断熱ドア、低放射三層複層ガラス(熱貫流率1.55W/㎡K)
▽サッシ=樹脂サッシ、低放射三層複層ガラス(熱貫流率1.04W/㎡K)
◆日本木質トラス協議会
www.jwtc.org
◆カナダ林産業審議会
www.cofi.or.jp
〒105-0001東京都港区虎ノ門3-8-27 巴町アネックス2号館9階
TEL:03-5401-0533
カナダ林産業審議会(COFI)は、ツーバイフォー工法や木質トラス構造、それらに使用されるSPF材など、木造建築に関する普及・啓蒙活動を行っているカナダの非営利団体です。