東京都文京区の湯島三丁目北東地区北側エリアを施行区域とする市街地再開発準備組合に、事業協力者として三井不動産レジデンシャルが参画していることが分かった。今後のスケジュールや施設規模などは未定。区はまちづくりの推進を目的に、自らが事務局となるまちづくり基本方針検討会を設置しており、2025年度内の基本方針の策定を目指している。準備組合は23年12月に設立された。
まちづくり基本方針のたたき台では、地区全体のまちの将来像案として「地区の魅力・個性を生かした『粋なまち』~多様なひとを惹きつけるエリアづくりとやすらぎや趣・風情を感じられるエリアづくり~」を掲げた。
北側エリアの将来像案は「新たな魅力・個性を創出し、多様なひとを惹きつけるエリア」とした。整備方針案では、上野・御徒町方面からのにぎわいの連続させる、地域ニーズに応じた商業施設の誘致、上野恩賜公園など自然・歴史・文化資源と調和した広場・緑地の整備、災害に強い基盤・環境整備などを盛り込んでいる。
南側エリアの将来像案は「今ある魅力・個性を生かし、やすらぎや趣・風情を感じられるエリア」と設定した。独自の味わい深さなどを感じられる通り道の特色を残しつつ、安全安心や快適性、北側エリアと調和がとれたまちづくりを進める。
同地区の対象区域は、湯島3-35ほかの敷地約3.5ha。上野恩賜公園の南側に位置しており、東側に上野御徒町駅・上野広小路駅・御徒町駅、西側に旧岩崎邸庭園や湯島天満宮などがある。
地区の中央に位置する春日通りを境に、北側と南側に分ける。春日通りは、都市計画道路の優先整備路線で、北側に約5m拡幅する計画だ。
24年3月に改定した都市マスタープランでは、豊かな緑と都市機能が集積し、にぎわいと活力と交流のある、中層から高層の複合市街地を基本とする「都心地域」に位置している。