【経営企画部の役割は?/次の100年へ戦略立てる】
3月に創業100年を迎えた前田道路の経営企画部長に就任した藤原克行氏は、「会社のあるべき姿を考え、現状と理想とのギャップを明確化し、その要因を深く分析した上で具体的な戦略に落とし込む」と同部の役割を説いた上で、「策定した戦略を確実に実行し、PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを通じた成果の検証・改善も重要な責務だ」と口元を引き締める。「次の100年に向けた第一歩を踏み出す非常に大事な時期であり、強い覚悟と使命感を持って臨む」と意気込む藤原氏に、持続的な成長を目指す前田道路の実現に向けた取り組みなどを聞いた。 「社員一人ひとりが前田道路に所属していることに対して誇りを持ち、安心して働ける環境を整えることが企業の持続的・安定的な成長につながる」との思いを語り、「これまで培ってきた歴史、伝統、文化も大切に、不易流行を意識しつつ、社員とその家族の健康と安心を重視し、人を基軸とした経営を実践していく」方針を示す。
今年度は、新たな中期経営計画もスタートした。「建設業界は変革期にある。人手不足、資材価格の高騰、環境対応、働き方改革、デジタル化などの変化には、柔軟かつスピード感持って対応していく」とし、「新しい成長フェーズにしたい」と見据える。
「工事事業、製品販売事業に加え、第三の柱を創出したい」とも。「技術研究所では新しい技術開発を計画的に進めている。早期に業績に結びつけていきたい」と語る。
人手不足が深刻化する中、いま働いている・これから入社する社員が働きやすい環境の整備、若手の早期離職の低減に取り組む。「目玉となる施策である完全週休2日制も実行しており、確実に定着させる」と決意を示す。
そのための取り組みの一つとして、「近隣営業所のグループ化や、職種別のグループ化を実行し、働き方改革を図る」と明かす。これまでは、各工場に機械職、試験職が1人ずつ配置されていたため、工場の稼働に合わせて、残業や出勤日数が増えていたが、「グループ化することにより複数人で一つの工場をカバーでき、休日の取得、技術伝承の効果を見込める」と期待する。
また、限られた時間内での社員教育を充実させるため、体系的な人材育成プログラムの構築を検討するという。「職員が成長を実感できる魅力的な会社を目指す」
インフロニア・ホールディングスグループのCO2排出量のうち約95%がアスファルト合材の製造で排出していることから、「事業継続のためのCO2削減が大きな課題」との認識を示す。RE100(再生可能エネルギー100%)対応電力の活用や、環境へ配慮したアスファルト混合物『ecole(エコール)』の出荷などの施策を通して脱炭素に取り組み、環境問題に対応する。
工事事業では、官庁工事の受注拡大と受注時の規律徹底、利益回復率の向上を図る。製品販売事業は、価格改定や製造原価の見直し、破砕部門の収益最大化に取り組む。
* *
(ふじわら かつゆき)1993年3月立命館大経営学部卒。2003年5月前田道路入社。15年4月関西支店管理部経理課長、18年4月西関東支店管理部副部長、21年4月中国支店管理部部長、23年4月関西支店管理部部長、24年4月本社経理部部長を経て、25年4月から現職。趣味は旅行とバイクツーリング。座右の銘は「疾風に勁草(けいそう)を知る」。54歳。
3月に創業100年を迎えた前田道路の経営企画部長に就任した藤原克行氏は、「会社のあるべき姿を考え、現状と理想とのギャップを明確化し、その要因を深く分析した上で具体的な戦略に落とし込む」と同部の役割を説いた上で、「策定した戦略を確実に実行し、PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを通じた成果の検証・改善も重要な責務だ」と口元を引き締める。「次の100年に向けた第一歩を踏み出す非常に大事な時期であり、強い覚悟と使命感を持って臨む」と意気込む藤原氏に、持続的な成長を目指す前田道路の実現に向けた取り組みなどを聞いた。 「社員一人ひとりが前田道路に所属していることに対して誇りを持ち、安心して働ける環境を整えることが企業の持続的・安定的な成長につながる」との思いを語り、「これまで培ってきた歴史、伝統、文化も大切に、不易流行を意識しつつ、社員とその家族の健康と安心を重視し、人を基軸とした経営を実践していく」方針を示す。
今年度は、新たな中期経営計画もスタートした。「建設業界は変革期にある。人手不足、資材価格の高騰、環境対応、働き方改革、デジタル化などの変化には、柔軟かつスピード感持って対応していく」とし、「新しい成長フェーズにしたい」と見据える。
「工事事業、製品販売事業に加え、第三の柱を創出したい」とも。「技術研究所では新しい技術開発を計画的に進めている。早期に業績に結びつけていきたい」と語る。
人手不足が深刻化する中、いま働いている・これから入社する社員が働きやすい環境の整備、若手の早期離職の低減に取り組む。「目玉となる施策である完全週休2日制も実行しており、確実に定着させる」と決意を示す。
そのための取り組みの一つとして、「近隣営業所のグループ化や、職種別のグループ化を実行し、働き方改革を図る」と明かす。これまでは、各工場に機械職、試験職が1人ずつ配置されていたため、工場の稼働に合わせて、残業や出勤日数が増えていたが、「グループ化することにより複数人で一つの工場をカバーでき、休日の取得、技術伝承の効果を見込める」と期待する。
また、限られた時間内での社員教育を充実させるため、体系的な人材育成プログラムの構築を検討するという。「職員が成長を実感できる魅力的な会社を目指す」
インフロニア・ホールディングスグループのCO2排出量のうち約95%がアスファルト合材の製造で排出していることから、「事業継続のためのCO2削減が大きな課題」との認識を示す。RE100(再生可能エネルギー100%)対応電力の活用や、環境へ配慮したアスファルト混合物『ecole(エコール)』の出荷などの施策を通して脱炭素に取り組み、環境問題に対応する。
工事事業では、官庁工事の受注拡大と受注時の規律徹底、利益回復率の向上を図る。製品販売事業は、価格改定や製造原価の見直し、破砕部門の収益最大化に取り組む。
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(ふじわら かつゆき)1993年3月立命館大経営学部卒。2003年5月前田道路入社。15年4月関西支店管理部経理課長、18年4月西関東支店管理部副部長、21年4月中国支店管理部部長、23年4月関西支店管理部部長、24年4月本社経理部部長を経て、25年4月から現職。趣味は旅行とバイクツーリング。座右の銘は「疾風に勁草(けいそう)を知る」。54歳。