
駄菓子屋を目にする機会が少なくなった今、外出先で偶然発見し、思わず入店した。店内に所狭しと並ぶお菓子を見ていると、25年ほど前、100円玉を握りしめて近所の駄菓子屋に通った子ども時代を思い出した◆昔より値上げしているお菓子が少なくない中、当時10円だったチューインガムやスナック菓子が今も同じ値段で売られていることに驚いた。同時に、少ないお小遣いの中から工夫して買い物する楽しさが現代の子ども世代にも引き継がれていることにうれしくなった◆店主は、子どもの頃に駄菓子屋で感じたワクワクをまちに届けたいという思いで開業したという。その気持ちが伝播するように、店内は子どもの笑顔であふれていた◆これからも地域のコミュニティーとして愛される“小さな建築”が残っていくことを願う。