風波・人は心を動かされると、それを守りたくなる。愛する人もそうだし… | 建設通信新聞Digital

12月1日 月曜日

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風波・人は心を動かされると、それを守りたくなる。愛する人もそうだし…

風波
 人は心を動かされると、それを守りたくなる。愛する人もそうだし、都市の再開発に伴う木々伐採を惜しむ声も、その延長にあるのかもしれない◆一方で、多様性を掲げながら、どこか画一的なまちづくりが進む今、私たちの心を動かすものはどれだけ残されているのだろうか。変わりゆく都市の先に、不安を覚える◆もっとも、まやかしの多い現代を生き抜くには、そんな感傷は必ずしも必要ではない。“心が動く”ということは、人生への執着を生み、煩わしさを伴うという考えもある◆変化の激しい社会の中でも、環境保護活動家レイチェル・カーソンが『センス・オブ・ワンダー』で描いた世界観は今も確かに息づいている。自然の神秘的な美しさに勝るものはない。だからこそ、建設に携わる私たちはその感動を忘れてはならない。