厳しい表情の警官が大通りを規制していた。脇には「検問」の文字。都内は米トランプ大統領の来日で厳戒態勢だ◆そんな物々しさも米国に比べれば幾分穏やかだろうか。一部報道によれば、大統領令の連発などに反発した市民が「王はいらない」とプラカードを掲げ、全米を練り歩いているという。建設業なら「工事半ばで作業所崩壊」といったところ。さて、どう立て直すか。一見の価値ありである◆工事現場の監督員の裁量は広い。安全や手順の指導、検査の合否、追加請求の承認や退場勧告、挙げれば切りがない。ただ、これらの行使には受ける側の納得感が必須である。力任せでは誰もついてこなくなる◆デモ隊まではいかずとも、誰かにどこかで「王はいらない」と思われてはいないだろうか。改めてこの機に自省したい。












