風波・読書が考え方の基礎となったという人は少なくないが、本を工事の基礎とした人は少ないだろう… | 建設通信新聞Digital

12月1日 月曜日

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風波・読書が考え方の基礎となったという人は少なくないが、本を工事の基礎とした人は少ないだろう…

風波
 読書が考え方の基礎となったという人は少なくないが、本を工事の基礎とした人は少ないだろう◆ドイツ生まれの作家ヘッセは少数のうちの一人だ。同国南部ガイエンホーフェンに住んでいた頃、自宅の玄関から門までの通路をつくるとき、基礎に据える石がなく代わりに本を埋めた。出版社から書評依頼で送りつけられた本が相当余っていたらしい(草思社『庭仕事の愉しみ』)◆本はともかく、建築物は用途変更がままある。例えば近年の廃校は、工場、バイオマス発電所、道の駅、グランピング施設、陸上養殖施設、データセンターなど転用先の事例が多様だ◆少子化で校舎が余っているという背景を考えると寂しくなる一方、余り物には自由な発想を許す余地がある。意外な建築物の用途が生まれやすい状況であるとも言えるだろう。