ASPを拡充 予定共有機能実装へ/書類様式のデジタル化も/国交省 | 建設通信新聞Digital

2月9日 月曜日

行政

ASPを拡充 予定共有機能実装へ/書類様式のデジタル化も/国交省

 国土交通省は、直轄土木工事の監督・検査の高度化に向けた情報共有システム(ASP)の拡充を進める。ベンダーなどの協力も得ながら発注者のスケジュール共有を効率化するシステムの試行を1月から開始し、2026年度の実装を目指す。書類削減に向けて工事関係書類の様式をデジタル化し、データで提出できる環境の整備にも取り組む。
 ASP拡充はi-Construction2.0の一環。国交省は日本建設業連合会、建設情報共有システム協会、施工管理ソフトウェア産業協会と「監督支援システム検討会」を25年度に設置。監督・検査の効率化や工事書類の削減に向けたASP拡充を検討している。
 現状は工事受注者ごとに使うシステムが異なり、監督員は工事の状況確認やスケジュール調整に手間がかかっている。そこでまずは複数のASP間での発注者スケジュールの共有に焦点を当てた試行を1月から始めた。
 試行では各地方整備局、北海道開発局、内閣府沖縄総合事務局の計10事務所にそれぞれ異なるベンダーのASPを三つ用意。実態と同じASP環境を仮想で再現し、一つのシステムに入力した監督員のスケジュールが全てのシステムに自動で反映されるかを検証している。
 異なるシステム間でのスケジュール共有が可能になれば、工程会議の日程調整をする場合に監督職員のスケジュール入力は一度で済み、会議当日も一つのシステムで予定確認ができるようになる。
 試行結果や並行して実施している受発注者向けアンケートの結果を踏まえ、ASPの機能要件を見直し、スケジュール共有機能を標準仕様に位置付けていく。工程情報の一元管理に向けた検討も26年度に進めるほか、出来形・品質情報、書類決裁情報の一元化も視野に入れる。
 書類削減の一環として、26年度には工事関係書類の様式のデジタル化にも着手する。受注者から提出される工事関係書類はPDFデータのため、発注者は必要な情報を検索しにくく二次利用も難しい。受注者にとっても様式に合わせた書類作成に手間がかかっていた。
 そこでソフトウエアからデータのまま提出できる環境を整備する。発注者側で定める必要な項目に対応するデータを提出するイメージで、受注者にとっては書類作成の手間が省ける。発注者は提出データをデータベースで管理することで、検索や二次利用をしやすくする。