【永住見据え日本語・CADを習熟】
小林興業(埼玉県戸田市、小林正人社長)のファム・バン・ナン氏(38歳、ベトナム国籍)が2025年12月、特定技能2号の外国人材で初めて登録鉄筋基幹技能者の認定を受けた。26歳で来日して12年がたち、小林社長には、定年まで同社で働きたい意思を伝えている。自身の待遇向上のためにも「取りたい」と強く思っていた同資格を取得したファム氏と小林社長に、これまでの歩みと今後の目標などを聞いた。 ベトナムでは電気工事の仕事をしていたが、採用のため現地を訪れていた先代の小林英明氏による面接を経て来日。14年から外国人技能実習生としてスタートした。ファム氏は「日本語が全然分からなかった。鉄筋の専門用語も難しかった」と振り返る。ベトナムからの受け入れ1期生であり、通訳もいない中で苦労も多かったが、現場ではメモ帳を持ち歩いて休憩時間を利用して、材料の形状などを勉強した。
小林社長は「分からないことは正直に分からないと言って真面目に勉強していた。だからこそ最低限の日本語を覚えるのは結構早かった。相手の話している内容は理解できている」。技術的にも技能講習などに積極的に参加し、早期に玉掛けの資格を取得した。これまでに10m以上の高所作業車の運転資格など、さまざまな資格を取得してきた。ファム氏は「勉強が好き。鉄筋はいろいろ考えるのが面白い」と規格の種類が多い鉄筋の難しさを逆に楽しめるまでに成長を遂げた。来日後、技能実習生として3年、東京五輪による建設就労制度によって2年、実務経験7年となる特定技能2年目に一発で1級技能士に合格した。
23年1月から特定技能2号となった。国土交通省の「外国人材とつくる建設未来賞」も受賞し、「表彰式で日本語のスピーチは緊張した。家族も喜んでくれた」と振り返る。職長教育を修了し、3年以上の職長経験などを経て念願の登録基幹技能者となった。今後は「長い日本語を話せるように、7月には日本語検定にチャレンジする」と先を見据える。さらにCADに精通するため、パソコンを購入し、「難しいが楽しい」と現場の中核人材としてさらなるスキルの向上に意欲を示す。
同社では全社員を対象に資格取得を推奨しており、日本人の技能者も全員が1級技能士で、登録基幹技能者の資格も多くの社員が保有している。一昨年から受け入れを始めたインドネシア国籍の社員も建設キャリアアップシステム(CCUS)のグレードを上げていくために必要な玉掛けの資格を取得している。こうした取り組みの結果、従業員に占めるCCUSのシルバー、ゴールドの保有比率は高い。小林社長はファム氏について「本人のやる気に応じて支援してあげたい。今後は現場を任せるためにも車の運転免許の取得を支援したい」と考えている。
ファム氏は「生活にも慣れた。仕事も楽しい、会社もやさしい」と日本での永住を本気で考えている。特定2号になった際、ベトナムから奥さんが来日し、3カ月ほど滞在した。勝手が分からない環境での子育て不安などを理由に帰国したが、将来は家族と共に日本で生きるため、永住に必要な資格の取得を目指している。小林社長も「人材不足の中、日本の労働の一翼を担ってもらっているので、外国人材の目線に立った環境整備を充実させてほしい」と国の政策に期待を込める。
来日後、東日本大震災の復興で仙台市の現場に従事したり、福岡県や和歌山県など日本各地の現場を踏んだりする中、「日本はいい。食べ物もおいしい」とも。休日を利用して富士山も登った。昨年夏は2週間休暇を取って帰国したが、2月も帰国する予定で「日本は仕事(ホーム)、ベトナムは旅行」という感覚で充実した日々を送っている。
小林興業(埼玉県戸田市、小林正人社長)のファム・バン・ナン氏(38歳、ベトナム国籍)が2025年12月、特定技能2号の外国人材で初めて登録鉄筋基幹技能者の認定を受けた。26歳で来日して12年がたち、小林社長には、定年まで同社で働きたい意思を伝えている。自身の待遇向上のためにも「取りたい」と強く思っていた同資格を取得したファム氏と小林社長に、これまでの歩みと今後の目標などを聞いた。 ベトナムでは電気工事の仕事をしていたが、採用のため現地を訪れていた先代の小林英明氏による面接を経て来日。14年から外国人技能実習生としてスタートした。ファム氏は「日本語が全然分からなかった。鉄筋の専門用語も難しかった」と振り返る。ベトナムからの受け入れ1期生であり、通訳もいない中で苦労も多かったが、現場ではメモ帳を持ち歩いて休憩時間を利用して、材料の形状などを勉強した。
小林社長は「分からないことは正直に分からないと言って真面目に勉強していた。だからこそ最低限の日本語を覚えるのは結構早かった。相手の話している内容は理解できている」。技術的にも技能講習などに積極的に参加し、早期に玉掛けの資格を取得した。これまでに10m以上の高所作業車の運転資格など、さまざまな資格を取得してきた。ファム氏は「勉強が好き。鉄筋はいろいろ考えるのが面白い」と規格の種類が多い鉄筋の難しさを逆に楽しめるまでに成長を遂げた。来日後、技能実習生として3年、東京五輪による建設就労制度によって2年、実務経験7年となる特定技能2年目に一発で1級技能士に合格した。
23年1月から特定技能2号となった。国土交通省の「外国人材とつくる建設未来賞」も受賞し、「表彰式で日本語のスピーチは緊張した。家族も喜んでくれた」と振り返る。職長教育を修了し、3年以上の職長経験などを経て念願の登録基幹技能者となった。今後は「長い日本語を話せるように、7月には日本語検定にチャレンジする」と先を見据える。さらにCADに精通するため、パソコンを購入し、「難しいが楽しい」と現場の中核人材としてさらなるスキルの向上に意欲を示す。
同社では全社員を対象に資格取得を推奨しており、日本人の技能者も全員が1級技能士で、登録基幹技能者の資格も多くの社員が保有している。一昨年から受け入れを始めたインドネシア国籍の社員も建設キャリアアップシステム(CCUS)のグレードを上げていくために必要な玉掛けの資格を取得している。こうした取り組みの結果、従業員に占めるCCUSのシルバー、ゴールドの保有比率は高い。小林社長はファム氏について「本人のやる気に応じて支援してあげたい。今後は現場を任せるためにも車の運転免許の取得を支援したい」と考えている。
ファム氏は「生活にも慣れた。仕事も楽しい、会社もやさしい」と日本での永住を本気で考えている。特定2号になった際、ベトナムから奥さんが来日し、3カ月ほど滞在した。勝手が分からない環境での子育て不安などを理由に帰国したが、将来は家族と共に日本で生きるため、永住に必要な資格の取得を目指している。小林社長も「人材不足の中、日本の労働の一翼を担ってもらっているので、外国人材の目線に立った環境整備を充実させてほしい」と国の政策に期待を込める。
来日後、東日本大震災の復興で仙台市の現場に従事したり、福岡県や和歌山県など日本各地の現場を踏んだりする中、「日本はいい。食べ物もおいしい」とも。休日を利用して富士山も登った。昨年夏は2週間休暇を取って帰国したが、2月も帰国する予定で「日本は仕事(ホーム)、ベトナムは旅行」という感覚で充実した日々を送っている。











