国土交通省と建設業主要4団体は19日、2026年の技能者の賃上げ目標について「おおむね6%」とすることを申し合わせた。改正建設業法に基づき、適正な労務費の確保と行き渡りを民間工事でも徹底し、官民一体となって目標達成を目指す。処遇改善に向けた賃上げの機運をさらに高め、あらゆる現場に広げることが求められる。
同日に開いた意見交換会で、国交省と日本建設業連合会、全国建設業協会、全国中小建設業協会、建設産業専門団体連合会が申し合わせた。
賃上げ目標は前年から据え置いた。高市早苗首相が25年11月の政労使会議で前年並みの賃上げを経済界に要請したことや、連合の春闘賃上げ目標などを踏まえた。
3月から適用を始めた公共工事設計労務単価は、全国・全職種単純平均で前年度から4.5%上がった。14年連続で上昇したが伸び率は前年度を下回る。申し合わせた目標の達成には、民間工事に従事する技能者の賃上げが一層重要となる。
申し合わせ事項には改正法に基づく労務費の確保と行き渡りの徹底、生産性向上の推進を盛り込んだ。改正法に定める労務費の基準(標準労務費)では、公共、民間問わずあらゆる工事で適正な労務費のベースに設計労務単価を位置付ける。技能者の賃上げに向けては、標準労務費による価格交渉を現場レベルに浸透させ、適正な労務費が賃金として支払われる慣行を定着させなければならない。
会合での各団体の報告によると、25年に賃上げをした企業は過半を占めるものの、6%に達したのは一定にとどまる。6%以上の賃上げをしたのは、日建連が会員企業協力会社の26%、全建が会員企業の16%(会員企業協力会社は22%)、全中建が会員企業の8%だった。
前年と同様に申し合わせた生産性向上については、省人化だけでなく技術・技能の向上も念頭に置いて取り組むことを確認した。生産年齢人口の減少、工事費の高騰、賃上げ原資の確保に向けて対応を急いでいく。
