6月23日付で森ビルの社長に就く向後康弘取締役兼常務執行役員都市開発事業部統括部長は20日、取締役会長に就任する辻慎吾社長とともに都内で会見した。今後の事業展開について向後取締役は、2030年度の竣工を目指す「六本木五丁目西地区プロジェクト」に遅れが生じる可能性に言及し、辻社長は米国のニューヨークにおける新規案件への意欲を語った。
会見で辻社長は「社長交代は常に頭の中にあった」とし、「23年に麻布台ヒルズと虎ノ門ヒルズが開業し、ようやく思い描いていた街らしくなってきた。リーダークラスの人材も育ってきた中で、未来に向けて世代交代すべきだと考え、2年ほど前から株主とも話し合いを重ねてきた」と交代の経緯を説明した。
向後取締役は、「(先代の)森稔氏や辻社長から、都市や施設がどうあるべきかを追求する『べき論』を学んだ。真摯(しんし)に物事を追求し続ける姿勢を受け継ぎ、将来につなげていきたい」と意気込みを語った。
今後の事業展開については、24年に都市計画決定した「六本木五丁目西地区プロジェクト」に触れ、「30年度の竣工はなかなか難しい状況にある。建築費の高騰や工期の長期化に対して、合理的に計画し、効率的に施工できるように検討していきたい」と見通しを示した。
辻社長は、検討が進む「虎ノ門3丁目プロジェクト」で25年に再開発準備組合が設立されたことを説明した。ニューヨークで進めている新プロジェクトにも触れ、「現地のパートナーと直接協議してきた真っ只中にあるので、しばらくは私が引っ張っていく。今月中に詳細をリリースできると思う」と今後とも事業に関わっていく考えを明かした。

