国土交通省は、公共工事設計労務単価の設定に向けた基礎データを集めるため、10月に実施する公共事業労務費調査の内容を固めた。改正建設業法の全面施行後初めての調査となることから、調査の趣旨や内容を正しく理解してもらうため、調査対象企業向けの説明会を9-10月に全国で開催する。
説明会は各地方整備局、北海道開発局、内閣府沖縄総合事務局が事務局を務める各地方連絡協議会ごとに開催する。調査対象工事の元請けだけでなく、下請けにも出席を求める。説明会の資料は9月をめどにウェブサイトで公表する。
改正法に基づく労務費の基準(標準労務費)の運用により、公共・民間問わずあらゆる工事で適正な労務費と賃金の支払いを目指す。設計労務単価は標準労務費のベースとなるため、これまで以上に大きな意味合いを持つ。
今年度もオンライン調査と書面調査の双方を基本とし、調査対象企業が希望する場合は対面調査も可能とする。
技能者の賃金水準の正確な把握に向けて、資格手当や資格取得状況などの正確な記入を呼び掛ける。例年、約2割のサンプルが棄却されているため、回答の根拠となる資料の確保も要請している。
調査は国交省や農林水産省などの発注工事から対象工事を無作為に抽出し、現場で働く技能者の賃金などを調査票に記入してもらう。サンプル数が少ない38職種は9月も調査対象期間とする。収集した基礎データから技能者の賃金実態を51職種ごとに把握し新たな設計労務単価を決める。
3月から適用された新たな設計労務単価は、全国・全職種単純平均で前年度から4.5%引き上げられ、14年連続の上昇となった。金子恭之国交相と建設業主要4団体は3月、2026年の技能者の賃上げ目標を「おおむね6%」とすることを申し合わせている。
