
東京都葛飾区は、東新小岩運動場に整備を計画するスタジアム構想の検討を深化させる。3日に区庁舎で葛飾区スタジアム構想事業検討委員会(委員長・上林功日本女子体育大教授)の初会合を開いた。2026年度内に構想を委員会でまとめ、27年度以降に事業者公募など次の段階に向けた取り組みに進む。
上林委員長は、議論の冒頭に「これまでの他のスタジアムでは建物単体で在り方を議論することが多く、外に対して閉じた施設になりがちだった。対して現在の計画地は、広く開かれた雰囲気の公園であり、街ににぎわいをもたらしている。新スタジアムもその方向性を保ちつつ、区全体のにぎわいを意識して在り方を検討したい」と述べた。
委員会で整理すべき項目には、▽都市公園とスタジアムの親和性▽防災拠点としてのスタジアム▽地域とスタジアムの共存▽スポーツを軸とした価値の提供▽スタジアムの公共性と経営性――の5項目をたたき台として示した。
区は、民間活力を活用し、費用負担の最小化を図る。官民の役割分担について、行政は公共性・公平性の確保に関わる事項を定め、民間事業者に施設の具体的な設計・配置、持続可能な運営方法、収益化の工夫などを委ねることを基本的な考え方とした。
施設規模は、園路・広場・緑地など2万9000平方メートル、スタジアムは2万8000平方メートルと概算する。整備予定地は東新小岩1―18―1の敷地6万8000平方メートルで、現況は野球場、クラブハウス、テニスコート、陸上競技場。JR総武線新小岩駅から徒歩7分ほどに位置する。
区は、スタジアム構想について、総合建設業者・設計事務所、開発・鉄道事業者、施設管理事業者、広告代理店、スポーツ政策の有識者を対象にヒアリングを実施し、1月に結果を公表した。その結果では、事業費はJリーグ(J1、J2)スタジアム基準を満たす観客席1万5000人規模を想定し、屋外型の場合はスタジアムの整備費を210億―300億円と試算した。民間整備では、集客力やスポンサーを持つプロスポーツクラブなどによる関与が必須とした。
区のスポーツ振興については、同区出身の漫画家・高橋陽一氏による世界的サッカー漫画『キャプテン翼』と連携しており、スタジアム事業に関しても活用を検討する。
「令和7年度スタジアム構想推進業務支援委託」は、PwCアドバイザリーが担当した。
