国土交通省は、3次元モデルの作成を効率化するパラメトリック設計の普及に向けて、2027年度にも直轄土木の詳細設計で試行業務を実施する。設計業務の省人化効果の検証が狙いで、パラメトリック設計の本格実装に向けた環境を整える。試行業務に先立ち、構造計算と3次元モデル作成のソフトウエア連携に向けた民間との共同研究を26年度から始める。
パラメトリック設計は、あらかじめ用意した構造物の標準形状と、寸法値などのパラメーターを組み合わせて3次元モデルを作成する手法。座標や距離間などを細かく指定する必要がなく、パラメーターを入力するだけで3次元モデルを作成・修正できるため、設計の効率化が期待できる。
パラメトリック設計の実装には、構造計算と3次元モデル作成のそれぞれのソフトのデータを連携させる必要がある。データ連携機能を備えるソフトもあるものの、独自の取り組みにとどまりソフト間の連携が進んでいない。そのため、土木構造物のパラメトリック設計に関するソフト間の連携標準を作成し、構造計算から3次元モデル作成までの連携を目指す。
研究開発は内閣府の「研究開発とSociety5.0との橋渡しプログラム(BRIDGE)」に採択された。26年度は国土技術政策総合研究所が中心となり、橋梁下部やボックスカルバートの標準パラメーターや中間ファイルの機能要件を検討する。研究に参加するソフトベンダーや建設コンサルタントなどの募集を6日から始めた。研究期間は29年3月末まで。
国総研の共同研究と並行して、国交省では27年度に直轄土木業務でパラメトリック設計を試行し、省人化効果を検証する。パラメーター入力の手順や成果物の納品方法などをまとめた設計ガイドラインも作成する。また、3次元設計に支障となる現行基準類を精査し、改善策をまとめていく。
標準パラメーターに基づき土木構造物の設計から照査までを円滑に実施する環境を一部工種で整え、パラメトリック設計を他工種にも広げることを目指す。
