【/安全性、就労環境改善にも寄与/施工=大林JV】
国土交通省が所管する「令和6年能登半島地震」「令和6年奥能登豪雨」の本復旧工事で、施工の自動・自律化が現場実装されている。生産性向上による復旧・復興の加速化を第一義としつつ、安全性の確保や現場従事者の就労環境の改善にもつなげている。視察に訪れた石川県輪島市の坂口茂市長は、国内の生産年齢人口減少と自然災害の多発・激甚化を踏まえ、「今後の日本、そして建設業の(持続性の)ためには大変意義深い」との認識を示した。
大林組・宮地組JVが同市町野町大川~渋田町地先で施工する「R6 249号輪島地区道路復旧その13工事」(発注者・北陸地方整備局能登復興事務所)では、自動、自律、遠隔操作の3技術を組み合わせている。
具体的には、斜面崩落の掘削土を自走式の土質改良機「リテラ」に投入する作業を、自律運転のバックホーが実施する。改良土は、遠隔操縦バックホーの「サロゲート」を使って、アーティキュレートダンプに積み込む。道路改良箇所までの運搬、放土とブルドーザーによる盛り土は自動運転とする。
27日には現場見学会を開いた。坂口市長をはじめとする参加者は、北陸整備局の北出一雅能登復興事務所長や石田剛現場代理人(大林組)から説明を受けながら、無人で稼働する建機の様子を熱心に眺めた。
続いて、コクピットなどを設置した現場事務所に移動。大林組の担当者が建機フリートマネジメントシステム(FMS)などの導入技術を紹介した。遠隔操縦用モニターは3次元対応のため、2次元で課題だった奥行きが把握しやくなっているという。
見学を終えた坂口市長は、「熱中症の危険性も低減され、働く環境が大きく変化している。率直に『すごいな』と感じた」と話した。加えて、国交省と建設企業の尽力に謝意を伝えるとともに、早期の復旧・復興に向けた継続的な支援を求めた。
北出所長は、その思いを受け取った上で、「(建設業の)人手不足が顕在化する中で、これまでどおりに社会資本整備、災害対応などを担っていただくには、生産性向上に関する取り組みを突き詰めていかなければならない」との所感を述べた。また、「復旧・復興を通じて得られた自動・自律化施工に関する知見が全国的な普及に生かされれば」と期待を寄せた。
大林組西日本ロボティクスセンターの蔵多正人氏は、「遠隔と自動を融合し、安全と省人化を実現したい」と述べた。
国土交通省が所管する「令和6年能登半島地震」「令和6年奥能登豪雨」の本復旧工事で、施工の自動・自律化が現場実装されている。生産性向上による復旧・復興の加速化を第一義としつつ、安全性の確保や現場従事者の就労環境の改善にもつなげる。視察に訪れた石川県輪島市の坂口茂市長は、国内の生産年齢人口の減少と自然災害の多発・激甚化を踏まえ、「今後の日本、そして建設業の(持続性の)ためには大変意義深い」との認識を示した。
【輪島と新潟を「窓」でつなぐ】
同工事の現場には、テレプレゼンスシステムの「窓」を導入している。多人数の同時会話であっても伝送遅延が少なく、コミュニケーションの臨場感の高さが採用の決め手だった。
北陸整備局は、庁舎エントランス部分にこの製品を設置。来館者が輪島市の工事現場の状況をリアルタイムで確認できるようになっている。
局側の画面には、自動・自律・遠隔操縦を管理する施工者側の現場事務所と、建機が稼働する実際の現場が映し出される。
窓の設置期間は9月18日まで。現場とのやりとりは局職員に限られるが、31日開催の「見学デー」では小学生などへの開放を予定している。
