関係府省庁が2027年度予算の概算要求に盛り込んだ国土強靱化関係予算の総額は、暫定で8兆2000億円に上る見通しだ。27日に東京・永田町の自民党本部で開いた国土強靱化推進本部(本部長・小泉龍司衆院議員)の会合で示された。第1次国土強靱化実施中期計画に基づく取り組みの経費など事項要求を除いた額で、25年度補正予算を含めた26年度予算額の約7兆9000億円と比べると3000億円ほど上回ることになる。事項要求は、27年度当初予算から新たに設ける「『強く豊かな日本』投資枠」で計上する。
会合では、小泉本部長が「これから9月以降は予算規模が課題となる。ぜひ、皆さんの力をお借りしたい」と協力を呼び掛けた=写真。
予算編成について、経済対策に基づく補正予算に依存した財政運営から脱却するため、27年度からは恒常的な施策は当初予算で措置し、補正予算は緊要性が高いものに限定する方針だ。会合後、取材に応じた事務局長の勝俣孝明衆院議員によると、当初予算での計上でも工事発注の平準化の推進が要望された。補正予算と同様の起債措置とすることで、地方自治体の財政負担が増えない仕組みとするよう求める声もあったという。
今回、26年熊本地震での国土強靱化に関する取り組みの効果事例も報告された。16年の地震で堤防が被災した熊本市内の緑川では地盤改良と堤防の再構築を行った結果、今回の地震では被害がなかった。八代港では耐震強化岸壁の整備により被害が最小限で済んだため、防衛省がチャーターしている民間の大型フェリーが早期に着岸することも実現し、迅速な被災者支援につながった。
