全国建設業協会(今井雅則会長)が、都道府県建設業協会の会員1877社の回答を集計してまとめた「2026年度発注関係事務の運用状況等に関するアンケート報告書」によると、予定価格(発注価格)に最新の労務単価、資材・機材の実勢価格が適切に反映されている割合は、国土交通省が92.1%、都道府県・政令市が83.8%と高水準に達している一方、市区町村は71.6%、民間発注者(PFI事業者を含む)は59.3%にとどまり、当初の価格設定に依然として課題があることが分かった。
予定価格に関する問題点を尋ねたところ、総じて「最新の実勢価格が反映されていない」「標準歩掛かりと実際の施工の金額が合わない」の回答割合が大きかった。
市区町村については、「現場条件と発注者の積算が整合していない」の多さも目立っている。民間発注者では、「週休2日・熱中症対策など現場環境改善費用が反映されていない」「暑さ対策などのための現場休止費用が反映されていない」との指摘も多い。
現場条件と整合しない歩掛かりや積算は、「小ロット工事」が全ての発注者区分で最も多く、次いで「仮設工」「交通誘導員」も全発注者で4、5割程度と高い割合となっている。民間発注者については、「建築工事」も4割を超えている。
自由意見を見ると、会員企業からは「一部の発注者では、見積もり金額の設定時点が不明で現状と大きな乖離(かいり)が見られる」「以前より価格調査の頻度が増え、実勢価格を反映しようという姿勢は感じるものの、それ以上のスピードでほぼ全ての資材が価格上昇している」「国などの補助金が入る建築案件の場合、補助金申請から工事発注までに時間を要するためか、直近の単価が反映されないケースが多い」といった声が寄せられている。
このほか、歩切りが行われているかどうかの感触を聞いたところ、国交省では約1割、都道府県・政令市で約2割、市区町村は約3割で「行われている」との認識が示された。
