【「存在感発揮」に向けた取り組みは?/技能と知見つなぎ需要に対応】
ダイダンの西日本事業部長兼大阪本社代表に就いた畑中勝美常務執行役員は、技術歴の長い実力派として一目を置かれる存在だ。同社は2027年3月期の第1四半期決算でも過去最高の受注高を記録するなど、着実な成長を続けている。設備工事業の存在感が確実に高まる中で、大阪発祥の企業として関西をはじめとする西日本の業績拡大を目指し、「存在感を発揮したい」と語る畑中氏に、どのように具体化していくのか、そのための取り組みを聞いた。
--着任から半年を前に思うことは
「前任地の名古屋を経て、今回初めて西日本で仕事をすることになった。入社以来ずっと東日本で仕事をしてきたため、大阪での勤務はとても新鮮だ。人と人の距離感が近く、フレンドリーな雰囲気があって、関わり方も関東と比べて濃い印象を受ける。これからも積極的に飛び込んでいくつもりだ」
--西日本の市場をどうみるか
「私の使命は『西日本』の業績を伸ばすことだと認識している。大阪は万博終了後もIR(統合型リゾート)開発をはじめ、ホテルの建設や企業の設備投資意欲も根強い。九州は熊本で半導体関連の大型工場が建設され、広島でも大規模な半導体生産拠点のプロジェクトが始まっている」
「関西圏をはじめとする西日本エリアのポテンシャルは高い。人員構成から見ても、西日本事業部としてまだできることがあるはずだ。関東・東海で培ったこれまでの経験を生かしながら、ここ大阪でさらにダイダンの名前を高めていきたい」
--取り組む課題は
「大阪は当社創業の地であり、長いおつきあいの顧客が少なくない。既存の顧客を大切にしながらも、新たな領域に挑んでいく精神が求められている」
「かつては官公庁の工事が受注の半分近くを占めていた時期もあったが、現在は圧倒的に民間需要、とりわけ産業系施設が大半を占めている。この需要をけん引しているのがデータセンターや半導体生産関連の分野で、この傾向はしばらく続くとみている。こうした需要を確実に捉え、受注に結び付けていく」
--人材育成に向けては
「人材の確保が需要に追いついていない状況に変わりはない。技術者の数が限られる一方で、1件当たりの工事規模はさらに大きくなっており、人材の配置計画や育成がさらに難しくなっている。一部の現場ではプレハブ・ユニット加工を支援する『オフサイト施設』を、現場に隣接して設置する取り組みを始めたところだ。また、ベテランと若手でチームを組ませることで、技能と知見の継承を図る取り組みも進めている」
「着任のあいさつでは、コンプライアンス順守、明るい職場環境の維持、そして『一人で抱え込まないこと』の3点を訴えた。1人で抱え込むと、結果的に組織として解決する機会を失ってしまうことになりかねない。かつてのように、失敗を繰り返しながら成長するというやり方が認められにくい環境になっているからこそ、結果だけを見るのではなくプロセスを重視していきたい」
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(はたなか・かつみ)1985年3月日大理工学部建築学科卒後、同年4月ダイダン入社。2019年4月執行役員東日本事業部技術統括兼東京本社副代表兼技術統括、20年4月上席執行役員東日本事業部営業統括兼東京本社副代表兼営業統括、23年4月上席執行役員営業本部長、24年4月常務執行役員東日本事業部副事業部長兼名古屋支社長などを経て、26年4月から現職。千葉県出身、63歳。
