建築行政情報センターは4月から開始した建築確認申請のBIM図面審査の実施状況をまとめた。9月までの相談・申請件数は70件にとどまった。建築確認のほかに適合性判定や消防同意に書面審査を活用した案件は少なく、適合性判定図書との整合性確認が不要となるなどのメリットが十分に発揮されていないことが分かった。
国土交通省が28日に開いた建築BIM環境整備部会で報告した。
同センターは、確認申請用のCDE(共通データ環境)を契約している特定行政庁や指定確認検査機関などに対し、9月までに審査機関に図面審査の事前相談や申請を行った案件を対象にしたアンケートを実施した。回答数は35機関中30機関だった。
70件のうち、交付済みが39件と半数以上を占め、事前相談・下見審査が20件、本申請が6件、不明が5件となっている。建築確認のほかに適合性判定などで書面審査を活用した案件は、省エネ適判が19件、構造適判が13件、消防同意が4件。建築確認、省エネ適判、構造適判、消防同意の全てがそろったケースは1件のみだった。
用途別では、事務所などの一般建築が63件と大多数で、戸建て住宅・長屋は4件だった。規模別は、延べ1300-4999㎡の建物が24件、同5000-9999㎡が7件、1万㎡以上が13件となり、BIMの活用が多い中規模以上の案件が多くを占めた。設計者別で見ると、ゼネコンが38件で過半を占め、次いで設計事務所が24件だった。都道府県別では、東京都が11件と突出しているものの、道府県の間では大きな開きがなく、全国で広範囲に申請が行われている。
書面審査は、入出力基準に基づき作成されたBIMデータから出力したPDF形式の図書を活用するもの。BIMモデルからの図面作成による整合性向上やCDEの活用による申請の円滑化、手続きにかかる期間の短縮などのメリットがある。2029年春からは標準化したBIMデータそのものを審査する制度を開始する。

