中野国交相 ジェンダー主流化を推進/省内に本部設置 | 建設通信新聞Digital

5月2日 金曜日

行政

中野国交相 ジェンダー主流化を推進/省内に本部設置

懇談会の代表者から報告書を受け取る中野国交相(左)
 中野洋昌国土交通相は25日の閣議後会見で、社会や文化による性差の平等を目指すジェンダー主流化に向けた全省的な取り組みを推進する本部を立ち上げることを明らかにした。ジェンダーの視点を反映した政策の推進や、建設業界など所管分野で、横断的に女性の参画が拡大している優良事例の水平展開を目指す。
 本部の長は中野国交相が務める。中野国交相は「関係部局が連携し、業界の枠を超えて相互に好事例の共有を図るなどの取り組みを推進していく」と述べた。
 ジェンダー主流化の推進に当たり、国交省は2024年11月に、若手や中堅の女性職員による懇談会を設置し、国土交通分野の政策や事業の改善点についてアイデアを集めた。並行して全国の地方運輸局などでも座談会を開き、交通や観光分野で働く女性と意見を交わしてきた。
 24日の懇談会で取りまとめた報告書では、交通やまちづくりなどの施策に関する50以上のアイデアを整理。まちづくりに当たり地域づくりを担う女性の意見をより引き出すことが重要とする意見や、ジェンダー主流化の推進に向けた省内の体制整備や職員への普及啓発などを求める声を盛り込んだ。
 同日に懇談会の代表者から報告書を受け取った中野国交相は「国土交通分野のジェンダー主流化に向けた議論や取り組みを本格的に進めたい」と強調。建設業団体などが3月にまとめた女性の活躍・定着に向けた新たな実行計画に触れながら「業界の垣根を越えて学びの機会が得られるよう、業種横断的な好事例の共有を図っていきたい」と話した。