
AI(人工知能)の進化が目覚ましい。昨年は、生成AIが日本の医師国家試験で合格ラインを超えたとのニュースがあったかと思えば、今年は東京大学理科三類の入試で合格水準に達したそうだ◆その日進月歩には驚くばかりだが、国家試験や大学などの受験生はさぞ複雑な心境だろう。「受験勉強は無意味なのか」という曲解すら聞こえてきそうだ◆桁数の多い計算ならば、多くの人が迷わず計算機を使う。どんなに複雑な計算であっても、決して間違えることはない。間違えたとすれば、おそらく人間の入力ミスだ◆建設業も含め、多くのビジネス現場でAIの活用が本格化している。とはいえ、倫理面や安全面などでの課題も含め、人間との共存関係は過渡期にある。AIの“適材適所”を進めるのは、人間の重要な仕事の一つだろう。