王子公園再整備へ本格化/30年度までにリニューアル/神戸市 | 建設通信新聞Digital

5月28日 水曜日

関西

王子公園再整備へ本格化/30年度までにリニューアル/神戸市

王子公園再整備の事業者による整備イメージ
 神戸市が進めている王子公園(灘区王子町3-1)の再整備がいよいよ本格化する。同公園の規模は約19ha。園内を「動物園」「大学」「スポーツ」「緑の広場」「駐車場」の五つにゾーニングし、動物園以外のゾーンを2030年度までにリニューアルする。 スポーツゾーン、緑の広場、駐車場は合わせて約7ha。りんかい日産建設・東亜道路工業・内藤ハウス・梓設計・パシフィックコンサルタンツ・E-DESIGNJVが設計施工一括(DB)方式で整備する。同JVの提案によると、スタジアムの外周部には過度なフェンスを設けず、公園との一体利用できる計画としたほか、動物園ゾーンと大学ゾーンの結節点となるウエルカムゾーンを設ける。また、広域防災拠点としての役割を果たせるよう、シンボルプロムナードは、救急車、消防車などを受け入れられる幅を確保する。現在は設計を進めており、28年に駐車場、29年春に緑の広場、30年春に新スタジアム・シンボルプロムナードを完成させる予定だ。
 動物園ゾーンは約8ha。王子プール跡地など1.3haにサバンナゾーンを27年度をめどに新設する。ゾーン内に設ける獣舎の規模は、キリン舎がS造平屋建て580㎡、カバ舎がRC造平屋建て450㎡、シマウマ・シタツンガ舎がRC造平屋建て120㎡。また、隣接地にRC一部S造2階建て延べ1260㎡の爬虫(はちゅう)類館や、憩いの広場を新設する。設計は大建設計・婦木建築設備事務所JVが担当した。施工者は第1四半期に募集する予定だ。
 大学ゾーンは、王子スタジアム跡地約3.5ha。関西学院大学が新キャンパスを整備する。供用開始は29年度としているが、校舎の規模や整備スケジュールなどは検討中。昨年12月に104億円で市と土地譲渡契約を結んでおり、9月に現状有姿での土地の引き渡し後、10月から造成工事に着手する見込みだ。
 このほか、阪急王子公園駅と公園をつなぐペデストリアンデッキの概略設計や、公園全体の維持管理・運営、にぎわい交流施設の整備に向けたPPP/PFI導入可能性調査も予定している。いずれも夏ごろまでに委託事業者を募集する予定だ。