情報通信設備工事大手3社26年3月期第1四半期決算/全社増収、過去最高の売上高/営業増益は2社 | 建設通信新聞Digital

8月23日 土曜日

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情報通信設備工事大手3社26年3月期第1四半期決算/全社増収、過去最高の売上高/営業増益は2社

情報通信設備工事大手3社の26年3月期第1四半期決算
 情報通信設備工事大手3社の2026年3月期第1四半期決算が、12日に出そろった。旺盛な建設需要を取り込むとともに、ICTを活用したソリューション提供の事業が好調だったことにより、全社が増収かつ第1四半期として過去最高の売上高だった。エクシオグループとコムシスホールディングス(HD)の2社は営業増益となっている。 売上高は、エクシオグループが前年同期比10.5%増、コムシスHDが2.5%増、ミライト・ワンが3.4%増だった。エクシオグループは都市インフラ事業とシステムソリューション事業、コムシスHDはITソリューション事業、ミライト・ワンは環境・社会イノベーション事業とICTソリューション事業が特に伸びた。
 営業利益は、エクシオグループとコムシスHDが増加した。92.1%増と大幅に増えたエクシオグループは、売上高の増加に加え、従来から実施する原価低減施策が寄与したとしている。コムシスHDは、NTT設備事業が好調に推移したことなどを営業増益の要因に挙げる。
 他方で営業減益となったミライト・ワンは、従業員の処遇改善(賞与など)、ブランディング強化、成長投資の費用などで販管費が増えた影響によって営業利益が減ったが、EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は同水準を確保しているとする。
 完成工事総利益率(粗利率)は、エクシオグループが1.3ポイント上昇の14.5%、コムシスHDが0.3ポイント上昇の13.5%、ミライト・ワンが0.1ポイント上昇の13.0%となっている。
 業績の先行指標である受注高は、エクシオグループとミライト・ワンが増えた。エクシオグループは「Next-GIGA案件を中心としたシステムソリューション事業が好調」、ミライト・ワンは「環境社会事業とNTT事業の増加」を理由に挙げる。一方でコムシスHDは、「ITソリューション事業で大型システム構築案件があったが、社会システム関連事業の反動減で減少した」としている。
 手持ち工事高は、高水準が続き、全社がプラスかつ過去最高だった。