全社営業増益、過去最高を更新/増収は5社、繰越工事進捗/空調6社第1四半期決算 | 建設通信新聞Digital

8月16日 土曜日

企業

全社営業増益、過去最高を更新/増収は5社、繰越工事進捗/空調6社第1四半期決算

空調設備工事上場大手6社の2026年3月期第1四半期決算(連結)
 空調設備工事を主力とする上場大手6社の2026年3月期第1四半期決算(連結)が、8日に出そろった。売上高は、豊富な繰越工事が順調に進捗(しんちょく)したことなどにより、朝日工業社を除く5社が増収だった。その5社が第1四半期として過去最高を更新した。営業利益は、増収や受注時の採算性向上などによって全6社が増益となり、過去最高も更新した。 業績の先行指標となる受注高は、高砂熱学工業、大気社、新日本空調、朝日工業社の4社が増加した。4社は理由として、「オフサイト施工の活用を含めた柔軟な施工体制の構築や計画的な受注活動などの展開により、再開発プロジェクトや旺盛なリニューアル需要を取り込んだ」(高砂熱学工業)、「欧州で大型案件を受注したため」(大気社)、「新築工事とリニューアル工事で大型再開発や工場関連施設の設備投資が堅調に推移し、原子力関連工事では前期に期ずれとなっていた案件の受注が今期に実現した」(新日本空調)、「民間の設備投資が堅調なため」(朝日工業社)を挙げる。ダイダンと三機工業は減少したものの、前期に続き高水準を維持している。
 完成工事総利益率は、全社が伸びた。高砂熱学工業が前年同期比6.8ポイント上昇の21.1%、大気社が0.8ポイント上昇の16.2%、ダイダンが11.4ポイント上昇の24.3%、三機工業が3.0ポイント上昇の17.8%、新日本空調が2.8ポイント上昇の15.0%、朝日工業社が8.3ポイント上昇の22.1%となっている。
 手持工事高は、高砂熱学工業、大気社、三機工業、新日本空調、朝日工業社の5社が増加した。このうち、高砂熱学工業、新日本空調、朝日工業社が過去最高となった。
 26年3月期通期の業績は、全社が受注高の前期比増を見込む。売上高は高砂熱学工業、大気社、新日本空調、朝日工業社の4社、営業利益では高砂熱学工業、ダイダン、三機工業、新日本空調、朝日工業社の5社が増加を予想する。