大林組は、道路橋の床版取り替え工事で、貫通孔やつり孔のあと埋め作業が不要のプレキャスト・プレストレスト・コンクリート(PCaPC)床版「SJKSLAB(エスジェーケースラブ)」を開発した。現場で負担となっていた作業の省人化が図れるほか、床版の劣化も防止できる。橋長80m・幅員15mの床版取り替え工事では約60人工(にんく)の削減と約2%のコスト削減効果が見込める。
道路橋のリニューアル工事で使用するPCaPC床版は、橋の主桁と一体化させるためのスタッド孔をはじめ、複数の孔があり、設置後は孔をモルタルで埋める作業が必要となる。あと埋め部は水や塩化物イオンの侵入によるコンクリート劣化のリスクがあるほか、床版内の鉄筋・PC鋼材位置が標準化できず、設計・製作に多大な労力を要するなど、構造上の課題があった。
SJKSLABは、短い頭付きスタッドと孔あき鋼板ジベルを組み合わせ、高強度モルタルで一体化する新しいずれ止め構造を採用。床版側面に特殊プレートを取り付けることで、貫通孔やつり孔をゼロにする構造を実現した。
従来構造と同等のずれ止め性能を維持しながら、スタッド孔と高さ調整孔の2種の貫通孔とつり孔を設けないことで、床版に一様なプレストレスを導入できる。孔のあと埋め部からの水や塩化物イオンの侵入リスクがなく長寿命化も見込める。
また、大林組が開発した他の技術との組み合わせも可能だ。交通量の少ない夜間の車線規制のみで工事が可能な床版取り替え工法「DAYFREE」や防水工を不要とする「スリムトップ」などとの組み合わせで、規制期間の短縮や品質・耐久性の向上が図れる。低炭素型のコンクリートを活用した「クリーンクリートPC床版」も適用できる。
道路橋のリニューアル工事で使用するPCaPC床版は、橋の主桁と一体化させるためのスタッド孔をはじめ、複数の孔があり、設置後は孔をモルタルで埋める作業が必要となる。あと埋め部は水や塩化物イオンの侵入によるコンクリート劣化のリスクがあるほか、床版内の鉄筋・PC鋼材位置が標準化できず、設計・製作に多大な労力を要するなど、構造上の課題があった。
SJKSLABは、短い頭付きスタッドと孔あき鋼板ジベルを組み合わせ、高強度モルタルで一体化する新しいずれ止め構造を採用。床版側面に特殊プレートを取り付けることで、貫通孔やつり孔をゼロにする構造を実現した。
従来構造と同等のずれ止め性能を維持しながら、スタッド孔と高さ調整孔の2種の貫通孔とつり孔を設けないことで、床版に一様なプレストレスを導入できる。孔のあと埋め部からの水や塩化物イオンの侵入リスクがなく長寿命化も見込める。
また、大林組が開発した他の技術との組み合わせも可能だ。交通量の少ない夜間の車線規制のみで工事が可能な床版取り替え工法「DAYFREE」や防水工を不要とする「スリムトップ」などとの組み合わせで、規制期間の短縮や品質・耐久性の向上が図れる。低炭素型のコンクリートを活用した「クリーンクリートPC床版」も適用できる。